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朝日新聞「キャンパスブログ」 


朝日新聞に「キャンパスブログ」という名のコラムがある。現在これに連載中で、今日(4月14日)が最終回と思ったら、新聞の休刊日。で、最後は来週の月曜日(21日)掲載というにことになった。

もっとも原稿は正月休みに考えて、1月下旬に5回分まとめて出したから、掲載までに2ヶ月から3ヶ月もの時間があった。最初は2月中旬とか、下旬といった話だったから、原稿もそれにあわせて準備したのだが、新聞の連載コラムは、何か事件などあるとはずされやすい部分だから、掲載の時期は直前にならないとわからないとは言われていた。

だから、時節を話題には出来なかった。入試、卒業式、入学式、そして雪だの桜だのといったことだ。また、コラムの趣旨は、大学全体を紹介というわけではないから、パーソナルな内容でかまわないと言われた。で、5回の話題はおおよそ、次のような内容にした。
1.大学とほんやら洞(この話はそもそも「ほんやら洞」経由できた)
2.学部のゼミと学生(最近の学生気質や傾向)
3.学部の講義と学生(講義で話していること)
4.大学院とゼミの院生(多様な院生の紹介)
5.じぶん自身のこと(最近考えていること、やっていること)
このコラムには毎回イラストが載る。その書き手にあてがあれば、それもこちらで決めていいということだったので、院生の佐藤生実(うみ)さんに書いてもらうことにした。彼女はイラストレーターではないが、ブログには自作の絵が掲載されているし、デパートのファッション部門で働いていて、仕事でも描いているようだ。しかし、公の場への発表ははじめてだから、ずいぶん苦労したようだ。何しろコラムのイラストは、文章に付属して、その意味をわかりやすくしたり、適切に強調しなければならない。そのあたりのことは彼女のブログにも書かれている。その苦労して描いたイラストに対する僕の印象はというと、ちょっと遠慮したのか気取ったのか、いつもの気味の悪さ(?)がなくて明るいといったものだ。

反応は数件、直接僕のところに来ているが、学部の学生は無反応、というより読んでいない。改めて、学生が新聞を読まないことを実感した。もちろん院生は読んでいる。特にコラムでとりあげた瀬沼君はブログで感想を書いているし、かつて在籍した高校の先生の三浦さんもブログで取りあげている。このコラムは朝日の多摩版に掲載されるものだが、東京全域にも載っている。また朝日新聞のサイトにも掲載されているから、地域限定ではなく、どこからでも読むことが出来る。

『高学歴ワーキングプア』なんて本が話題になったせいか、あるいは、有名大学が大学院の定員を拡大し続けているせいか、今年度の大学院の受験生は激減した。僕のところも久しぶりに新入生が0だった。ちょっと寂しい気もするが、負担の軽減はありがたい。しかし大学としては、受験生を増やす対策も考えなければならない。このコラムを読んで受けてみようかという人が出てくるかもしれない。歓迎したい気もするし、やめておきなさいと言いたい気もする。アンビバレンツというかダブルバインドというか、何とも悩ましい気持である。

P.S.
カンサスシティの野茂投手が1000日ぶりにメジャーで投げた。先発ではなくリリーフで負け試合だったし、3回投げてホームランを2発浴びた。ネットでチェックしていて、久しぶりにはらはらドキドキしたが、投げたあとのインタビューでは、いつもながらの無愛想な返事の中に、満足感や自信も感じられた。キャンプへの参加を認めてくれたのは1球団だけ、ベネズエラでの投球再開から茨の道で、先の見えない挑戦だったと思うが、ついにゴール、そして新たなスタート地点に立った。この人の意志の強さとがんばりには、今までくりかえし感心させられてきたが、今度もまた感服。メジャーリーグを追いかける楽しみが、また帰ってきた。


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