東京経済大学

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2017年度 第27回
コミュニケーション学部 駒橋 恵子 教授

コミュニケーションの観点から企業の情報の流れを意識したら、広報の資格も取れました。コミュニケーション学部 駒橋 恵子 教授 コミュニケーションの観点から企業の情報の流れを意識したら、広報の資格も取れました。コミュニケーション学部 駒橋 恵子 教授

Komahashi Keiko
東京経済大学 コミュニケーション学部教授
上智大学文学部新聞学科卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科 修士課程修了(MBA)。東京大学大学院人文社会系研究科 修士課程修了。同博士課程 単位取得満期退学。博士(社会情報学)。主な研究分野は、コーポレート・コミュニケーション。主な担当科目は、広報論、マーケティング論、企業コミュニケーション論、広報・PR実務演習ほか。著書に『広報・PR概論』(共著)他。

そもそも、「広報」って何ですか?

 新商品のプレスリリースや、会社案内やホームページ、社内広報、あるいは不祥事の際の対応──。このような、企業や商品に関する様々な情報発信を「広報」「コーポレート・コミュニケーション」といいます。株主、従業員、金融機関、取引先、顧客、地域住民といった、ステークホルダーとのコミュニケーション全般と言い換えてもいいでしょう。企業が直接発信するものから、新聞や雑誌などのマスメディア、ネットニュースなどを通した間接的な広報活動まで、その種類は様々です。
 近年は、webサイトの発達、SNSの普及により企業もこれまで以上にオウンドメディア(自社媒体)の戦略的な活用が求められています。ただし、異物混入といった不祥事なども広まりやすく、対応次第では炎上しかねません。現代は、企業にとって広報の重要性がますます高まっているといえるでしょう。

新聞や雑誌の経済記事を、読み比べるそうですね。

 皆さんは普段、新聞や雑誌を読むとき、そこに「メディアの視点」が介在していることを意識しているでしょうか。同じような経済ニュースであっても、例えば朝日新聞と読売新聞では見出しのつけ方や論調が異なることがあります。ゼミ生にはぜひ、主体的に情報を活用するメディアリテラシーを身につけてほしいと思っています。
 2年生はまず、東経大のニューズルームに行って、全国紙の経済記事を読み比べるところから始めます。最近は日常的には新聞を読まない学生も多いですが、いざ読んでみると「意外に面白い!」という声が多いんですよ。その後、気になる企業のニュースリリースをピックアップし、大手各紙がそれぞれどのように取り上げたかを分析、レポートにまとめます。新聞記事に加え、『ダイヤモンド』『日経ビジネス』などの経済雑誌の記事の要約もします。ニュース報道の構造を知ると同時に、経済情勢や企業の動向も学べるため、就活にも役立つと好評です。

新商品企画やプレス発表もするとは、面白いですね。

 効果的な"広報の仕掛け方"を実践しながら学ぶため、3年生の前期には、オリジナルの新商品を考案してもらいます。実在の企業を想定し、市場環境や競合商品を分析、売り上げ予測を立て、価格や売り方、プロモーション方法も考えます。仕上げにプレスリリースを作って、模擬記者発表というかたちでプレゼンしてもらうのです。ゼミ生の中には、商品企画や広報・PRの仕事に興味を持っている人も多いので、その面白さや難しさを知るいい機会になっているようです。
 ほかにも、広報の課題をテーマとしたディベートや、CSRレポートの比較、企業博物館や新聞社への見学、卒業論文につなげるためのゼミ論文の執筆など、様々な角度から学んでいます。

ゼミでの学びは、将来どのように役立ちますか。

 これから先、メディアやコミュニケーションツールのあり方は、時代とともにどんどん変わっていくでしょう。それでも、世にあふれている情報を自らの思考で取捨選択していく「情報収集力」「思考力」「判断力」は、どんな時代でも変わらずに必要なものです。
 また、旺盛な好奇心と広い視野、企業活動を客観的に捉える視点を備えていることは、広報パーソンのみならず、どんな職種についても生かせる大切な能力だと思います。社会人として活躍するための「基礎体力」を養っているつもりです。

Students'VOICE駒橋ゼミの学生の声

筋間 葵さん(コミュニケーション学部4年)
駒橋ゼミに入ってから、消費者側だけでなく企業の視点でも、ものを考えるようになりました。ゼミ論のテーマは、大好きなプロ野球について。観客動員数が増加している一因が球団の広報活動にあると考え、2球団を取り上げて分析。ファミリー向けや女性向けといった、ターゲットを絞ったイベントや宣伝が動員につながっていると結論づけました。
小林 拓さん(コミュニケーション学部4年)
将来は広報やPRの仕事に就きたいと考えています。3年の夏にはPRプランナー補の資格も取得しました。このゼミでは、経済動向や企業のことも学べる点に魅力を感じています。ゼミ論は「2ステージ制から見るJリーグのPR戦略」について。新たなファン獲得の戦略と、僕のようなコアなファン向けの戦略のバランスの難しさを論じました。
齋藤 百さん(コミュニケーション学部4年)
新商品企画で提案したのは、カラダに優しい自然素材を使った胡粉(こふん)ネイル。使い切りやすい小さなサイズにして価格を抑えたり、InstagramやTwitterを活用して体験型イベントを開催したりすることも提案しました。最近、ドラッグストアに行っても、「こういうパッケージにしたらもっと売れそう」などとつい考えてしまいます。

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教授インタビュー