東京経済大学

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2014年8月

公開講演会

2014年08月28日

8月23日、葵友会福岡支部80周年記念総会が実施されました。場所はホテルオークラ福岡。一口に80年と申しましても、いろいろなことがあったのではないかと想像するわけですが、歴代の支部長さんをはじめ、多くの方々の努力の賜物と言えるような会合になりました。
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この総会に合わせて、大学と葵友会の共催で、公開講演会が行われました。演題は、「経済小説の楽しみ方」。葵友会の前会長であり、NHKの名アナウンサーとして名をはせた加治章さんが、講演に先立ち、私のプレゼンテーターを務めてくださいました。ここで、当日の講演について少しばかり紹介してみたいと思います。

講演の冒頭は、「経済小説との出会い」。それは、1983年に佐高信さんの授業を受けた私のゼミの学生のひとことでした。「先生、おもしろい授業があります!」最初に読んだのは、城山三郎さんの『価格破壊』。ダイエーの創業者である中内功をモデルにしたスーパーマーケットの創設を扱ったものです。教科書的な説明は知っていても、スーパーが登場するまでの経緯やその影響など、なかなかイメージできなかったのが、この本を読んで、非常によく理解できたのです。それから手当たり次第に読んでいき、いまでは1100冊を突破しているほどです。その間、『日本経済のドラマ』(東洋経済新報社、2001年)や『この経済小説がおもしろい!』(ダイヤモンド社、2010年)などを執筆し、多くの書評・評論、解説を書いております。ごく最近のものとしては、「ビジネスパーソンのための仕事に役立つ小説」(『ビジネスパーソンのための「最強の教養書」100』(日本経済新聞出版社、2014年6月)があります。
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次に、「経済小説のおもしろさ」。それは、「一粒で三度おいしい」ことだと考えております。つまり、①「小説」が持っている「ハラハラドキドキ感」、②「ビジネス書」が持っている経済・ビジネスに関する情報・知識、③「自己啓発書」が持っている生き方・働き方への気づきというように、一冊の経済小説で三つの分野の本の魅力を満喫できることなのです。そして、近年における経済小説の新しい潮流とはどのようなものなのか、また、なぜそれが生じたのかについても言及しました。

そのような話をしたあと、経済小説の作家には、どのような人がいるのかについて、五つの世代に分け説明。そして、定番小説から最近の作品に至る具体名を挙げて、いくつかの経済小説を挙げ、具体的にそれらのおもしろさについて語りました。

また、昨今の経済・ビジネスの動向を反映して、企業・組織の活性化を扱った作品が多く刊行されていること、それらの作品は実際の組織の再生や活性化を考える場合に大いに参考になることを指摘しました。

最後に、東京経済大学(大倉高等商業学校)の卒業生が経済小説のモデルになっていることにも触れました。獅子文六『大番』の主人公である赤羽丑之助のモデルは佐藤和三郎であり、清水一行『小説兜町』の主人公・山鹿悌司のモデルは斎藤博司なのです。

二つの推薦書コーナー

2014年08月21日

ガラス張りの外観を有した新しい図書館。『日経アーキテクチュア』(2014年4月10日号)という建築雑誌でも紹介されました。多くの学生たちが読書、自習、グループでの談話や討論などで活用しています。

1階の入口を通って左側に進むと、右側にブックウォールがあります。その一角に、私が選んだ二つの推薦書のコーナーが開設されています。ひとつは「学長が推薦する産業を理解するのに役立つ経済小説30選」、もうひとつは「生き方と仕事について考えるおもしろ小説30選」です。経済小説とは、経済を題材にした小説のこと。ひらたく言えば、「世の中と仕事とお金と暮らし」に関する小説を意味すると考えていただければOKです。
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一つ目は、経済誌『週刊ダイヤモンド』(2013年10月13日号)に掲載された「産業を理解するのに役立つ経済小説30選」と同一のものです。これまでに、経済小説に関して、多くの書評・論説・解説を書いてきたのですが、産業・業界ごとに最もおもしろいと思える小説のなかから30点を選んでいます。いまでは「古典的な作品」と言えるものばかりです。
では、どのような作品があるのでしょうか。自動車産業では、梶山季之『黒の試走車』、清水一行『器に非ず』、佐々木譲『疾駆する夢』、石油・化学では、堺屋太一『油断!』、高杉良『虚構の城』、商社では植田草介『忘れられたオフィス』、深田祐介『神鷲商人』、松本清張『空の城』、流通では、城山三郎『価格破壊』、安土敏『小説スーパーマーケット』、銀行・金融では、清水一行『頭取の権力』、幸田真音『小説ヘッジファンド』、真山仁『ハゲタカ』、黒木亮『巨大投資銀行』、証券では、清水一行『小説 兜町』、テーマパークでは本所次郎『夢を喰らう』などが紹介されています。ハラハラドキドキしながら、読書の醍醐味を味わえるとともに、経済・産業・業界に関するさまざまな情報を得ることができると思います。

二つ目は、「あまり多くの本を読んでこなかった人」「読書の楽しみをまだ知らないでいる人」でも、おもしろく読んでもらえそうな本を中心に選んだものです。そういう人たちにも関心を持ってもらうためには、アクセスのしやすさにも、工夫が必要になるのではと考えております。そこで、①「等身大のヒトから」、②「身の回りのものから」、③「人々の話題から」という切り口を用意しました。
①は、どこにでもいそうな若者があるきっかけから、なんらかの仕事・活動(農業・林業・劇団など)に入っていく姿を浮き彫りにした作品。②は、駅、コンビニ、ラーメン屋、イタリアンレストラン、本、ファッション、和菓子屋などを舞台に、それぞれの世界の実態や魅力を描いた作品になります。あなたがいつも、なにげなく利用しているものやお店にも実にさまざまな苦労や夢が込められているのです。③は、いまメディアなどで話題になっているテーマから若者たちの仕事観や生き方に対する気づきを示唆してくれる作品です。

学生の皆さん、あなたも、そうした本を通して世の中にあるいくつかの仕事の内実に触れてみてはどうですか。また、等身大の主人公とともに、あなたが心の中で考えていることを少し違った目で見直してみてはいかがでしょうか。読書を通じて、これまでとは異なった心の風景を体感してみてください!

東経大オープンキャンパスへ、ようこそ!

2014年08月04日

本学の国分寺キャンパスを構成するカラーは、基本的に四色です。「グリーン」、「グレー」、「ライトブルー」、「ガラス色」です。グリーンは、樹立する巨木の数々によって演出される葉の色です。「森と水のキャンパス」という異名があるほど、緑が多いのです。グレーは、コンクリート打ちっぱなしの1号館、2号館、4号館、百周年記念館などの外観です。落ち着いた雰囲気をかもし出しています。ライトブルーは6号館の姿をあらわしています。そして、ガラス色は、5号館と新図書館の主要部分の外観です。それぞれの頭文字を合わせると、「グ・グ・ラ・ガ」。国分寺キャンパスは、さしずめ「グ・グ・ラ・ガ・カラー」であふれているということになりましょうか!

そのキャンパスで、7月27日、本年度第1回目のオープンキャンパスが開催されました。来場者は1753人に達しました。
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当日の様子を来場者の目線で再現してみましょう。まず、校門を入りますと、真っ先に目に飛び込むのは、桜の並木道です。入学式のころには、満開の桜が新入生を大歓迎してくれるところです。その道を少し進みますと、今度はケヤキなどの大木に囲まれた広い空間に出ます。前方に見えるのが、ライトブルーの6号館。そこの1階に、受付があります。いったん、受付を済ませた来場者は、ガラス張りの明るい5号館と新図書館を目の当たりにしながら、4号館に進んでいきます。オープニングセレモニーが行われる大教室があるからです。開始時間の10時には、早くも埋め尽くした高校生とご父兄で超満員の状態です。
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4号館の裏には、森が広がっています。そのなかに「東京都名湧水57選」に選ばれた「新次郎池」があります。そこに来ていただければ、「森と水のキャンパス」の雰囲気を体感することができるでしょう。

4号館での総合ガイダンスで、大学の全般的な特徴が説明されたあと、ガラス色の5号館に移動します。学部ごとの説明会と体験授業が待ち受けています。そして、学生による「トークライブ」「留学プログラムの紹介」「就職数年目の若手による就職ガイダンス」「入試ガイダンス」「在学生が案内するキャンパスツアー」「学食体験」など、いろいろなメニューが用意されています。施設を自由に見学したい人は、図書館、学習センター、キャリアセンターで、自由な時間を満喫していただけます。

6号館の7階には、学部・カリキュラム・入試などに関する個別相談のコーナーが設けられています。多くの方々が相談者と熱心に話しこんでおられました...。

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