東京経済大学

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2012年度(平成24年度)事業計画

2012年度(平成24年度)の事業計画

はじめに

 本学は、学長のもとに置かれた改革推進本部会議を中心に教学改革、学生支援強化、キャンパス整備等の事業に取り組んでいるが、教育改革の中心にあるTKUチャレンジシステムをはじめ着実にその実績をあげつつある。国分寺キャンパス整備計画は、新5号館の竣工(2012年3月)に続いて、4月からは新図書館(仮称)工事が着工される。また、意欲ある多様な学生を迎え入れるための入試についても制度改革等をすすめた結果、戦略的な広報支援も相まって確実に成果をあげている。

 学長は、こうした実績を踏まえて、「教育、研究、学生支援、就職、環境、社会貢献、国際化の7つの重点分野において首都圏の有力大学としての地位を確たるものにしていく」(「TOKYO TOP30計画」)ことをめざしている。さらに学長は、「TOKYO TOP30計画」をすすめるにあたり、改革推進本部体制を継続するとともに、ゼミ履修率の向上や主要資格の取得支援、就職満足度の向上等について一定の目標を設定しながら改革をすすめようとしており、法人は、中長期の展望を持ちつつ事業計画を策定し、これを支援する。事業計画は、10年程度の長期的視点、3年程度の中期的視点、単年度の予算計画によって構成されるが、2012年度事業計画は、その初年度対応として位置付けられる。

1.事業の概要について
  • (1)教育・研究
    1. 教育改革の推進
       本学は、学生たちの多様な可能性に目を向け、これを効果的に育成し社会に送り出すために建学の精神に基づいた3つのポリシー(アドミッション、ディプロマ、カリキュラム)を明確にし、公表している。大学設置基準の改正(就業力の育成)といった社会的背景も踏まえつつ、新入学生の基礎力育成等初年次教育の強化、全学年を対象とした総合教育の強化、ゼミ教育を中心とする専門教育の充実、就業力育成のための正課授業と正課外支援との連携の強化等の改革をすすめる。関連して、これを支えるためのFD(ファカルティ・ディベロップメント)の一層の強化と定着を図る。
    2. TKUチャレンジシステムの推進
       本学の基本的な理念である「実践的な知力」「グローバル社会での活躍」の具体化を追及するためTKUチャレンジシステムの一層の推進を図る。ベーシックプログラムにおいては、学習センターと学部の正規授業とを連携させるベーシック科目の増コマ措置や英語学習アドバイザー等担当スタッフの強化等により学生の基本的能力・基礎的能力の涵養を継続する。また、難関資格の合格実績などで確実に成果をあげつつあるアドバンストプログラムにおいても、学生への一層の制度の周知によって各プログラムへの学生の参加を促すとともに資格取得補助の拡充、学習環境の改善、教職員の協働による支援強化などに取り組む。
    3. 教育のICT支援
       引き続き、AVセンター業務をはじめとする教材作成支援機能の向上を図るとともに、デジタル環境を整えた新5号館における情報機器を活用した対話型教育の推進をはじめ最新の施設・設備の教育への活用を図る。
    4. 国の補助金施策への対応
       国からの補助の終了した「TKUベーシックプログラム」「TKUエンプロイアビリティ養成プログラム」は今後も継続して実施する。補助金制度については、GP制度そのものが縮小されるなど変化が激しく、国の補助金施策を注視し迅速・的確な対応をとる。
    5. 大学院改革
       3年次で学士号を取得した後、ただちに本学大学院へ進学することを可能とした早期卒業制度を機能させる。2012年2月に確定した3つの方針(アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシー)の効果的な広報を行い、定着を図る。また、5コマ担当ノルマへの大学院担当コマ数算入のあり方について学部と大学院の連携の下に検討をすすめる。
    6. 研究環境の整備・充実
       研究の公的資金にかかわる包括的管理・運営のあり方についての規程を整備済みであり、引き続き、研究制度・環境の整備・充実を図る。
    7. プロジェクト研究所
       プロジェクト研究所については、設置期間を終えたプロジェクトの総括を確認しつつ、本学の共同研究の活性化のために引き続き制度の活用を図る。
    8. 留学生受入れ・送り出しの強化
       本学の国際化推進の一環としての留学生受入れ・送り出しの強化のため、その対象を拡げることに努めており、これを継続する。
  • (2)学生支援
    1. 学生支援の財政的基盤の強化
       学生奨学基金、スポーツ振興基金等の第3号基本金組入れを継続し、学生支援の基盤の強化を図る。
    2. 学生経済支援制度の強化
       休・退学者の理由の過半を占める経済的な事由の改善のため、給付型の「東京経済大学奨学金」の定員を2008年度から年次計画で増員し、2010年度に160名に到達したが、さらに悪化する経済状況に配慮し2012年度より第2次計画として、毎年度10名ずつ増員し、200名まで拡充する方針である。引き続き、「学生緊急経済支援制度」により、親の死亡や失職等にも授業料減免を行う。また、2011年度入学の入試特待生から入学後の成績により最長4年間に延長した授業料減免を実施している。
    3. 就職支援活動の充実
        多様化する学生に対するキャリアカウンセリングの強化、キャリア育成関連授業との連携、キャリアセンターの相談環境の改善、企業開拓の強化等の就職支援活動の充実を図る。大学院生・留学生を含めた就職支援をさらに推しすすめる。
    4. TKU進一層表彰制度の活用
       学生への奨学、奨励にかかわる諸制度を整理一新した「TKU進一層表彰制度」は、学生の課外活動の活性化や資格取得の奨励を図る制度として定着しつつおり、一層の活用を図る。
    5. 「TKUスポーツ憲章」の定着化、学生スポーツの奨励
       教育の場における学生スポーツの重要性を再確認し、これを奨励する「TKUスポーツ憲章」の定着化を図るとともに、体育会活動を支える卒業生を中心とした学外の指導者や各サークルへの助成制度を改革し、体育会活動の一層の活性化を図る。
    6. 文化会等その他の学生活動の支援
       文化会については、所属学生との交流を一層深め、課外活動活性化推進連絡会議内に文化会部会を立ち上げることを検討する。その他の公認学生団体についても協議機関である学生定例八者会を通じて支援を強化し、新たに未加盟サークルに対する支援制度を検討する。
    7. 多様な学生ニーズへの対応
       学習センターの充実、学生相談カウンセラーの増強配置、要支援学生への支援など多様化する学生課題への積極的対応に努める。
  • (3)施設・設備等の整備
    1. 国分寺キャンパスの整備計画
       キャンパス整備推進本部(本部長・学長)のもとに新図書館の建設に着工し、現図書館改修計画をすすめる。現図書館改修計画の実行にあたっては、建物の性格を明確にするとともに広く学内外の協力を得る。緊急度の高い施設・設備需要の確認作業をすすめ必要な課題については対応をとる。
    2. 武蔵村山キャンパスの整備計画
        武蔵村山キャンパス活用について具体的整備計画の策定に着手する。検討に際しては、近く発足予定の「武蔵村山キャンパス運営委員会」(仮称)等との連携を図る。
  • (4)管理・運営
    1. 自己点検・評価の取り組み
       自己点検・評価運営委員会のもとで自己点検・評価を実施中であり、大学基準協会へ大学評価申請を行い、報告書を提出済みである。秋に予定される実地視察に向けた対応をとるとともに、自己点検・評価をPDCAサイクルに基づき恒常的に機能させるなど、内部自己点検組織の強化の検討をすすめる。
    2. 監査機能の充実
       監事と連携しながら内部監査を実施し、法人と大学の業務運営の適正化と効率化の一層の促進を図る。
    3. 危機管理体制の強化
        危機管理本部における取り組み等、震災対応をはじめとする危機事象に的確に対応し得る体制を一層強化し、学生、教職員の安全と円滑な教育研究活動の確保を図る。
    4. コンプライアンス強化の取り組み
        2011年度に制定した情報セキュリティポリシーにかかわる基本方針と関連諸規程により、本学の情報資産を守りながら、それらを適切に活用する。また、公益通報者制度や公的資金の管理にかかわる制度を急ぎ整備するとともに、内部監査のチェック機能を活かし、コンプライアンスの一層の強化を図る。
    5. 格付け評価の維持・向上 
       財務基盤の一層の安定化と大学改革の継続により株式会社格付投資情報センター(R&I)からなされた格付け評価「A+」の維持・向上を目指す。
    6. 職員力の強化
       教員とともに大学運営・改革を担う職員がその能力を十分に発揮し得る仕組みづくりをめざし、新職員人事システムの構築作業を継続する。関連してSD(スタッフ・ディロップメント)活動についても組織的展開を図るべく強化する。
  • (5)地域社会との連携及び貢献
    1. 国分寺地域
       「東京経済大学・国分寺地域連携推進協議会」事業をコアに国分寺地域における地域連携をすすめる。並行して、プロジェクト研究所としての5年間の設置期間を終え、学長のもとに置かれた国分寺地域産業研究所に代わるより安定的な地域連携推進のための地域連携センター(仮称)等学内組織の確立をめざし検討をすすめる。
    2. 武蔵村山地域
       武蔵村山地域においては、市からの地域連携の強化申し入れに対応し、公開講座事業、プール施設市民開放等の連携事業を強化するとともに村山校地の活用プランの検討を深める。
    3. その他
       キャンパス整備事業をすすめるにあたっては、自然環境の維持に配慮した計画策定、適切な工事環境の維持等、地元地域への配慮を心がける。
  • (6)東日本大震災被害への支援
    1. 2012年度入学生を含め被災学生の状況に応じた経済支援を継続する。復興支援の一環として学内に設置された災害復興研究所の活動を活発化させるとともに、学生を中心とした復興支援ボランティアの組織的行動を支援する。
  • (7)その他
    1. 学長主導による取り組みを強化するため、学内GPの継続等「TOKYO TOP30計画」を戦略的に展開するために必要な予算措置を講じる。
    2. 父母の会、葵友会等の関係組織について大学との連携をすすめ、大学の学生支援制度と連携した父母の会の学生支援策の強化や葵友会における奨学金制度の整備等について働きかけを行う。葵友会については、葵友会交流システムの構築に協力体制をとる。
    3. 環境方針目標達成のため中期計画に取り組む。「エコキャンパス宣言」に基づき、建設中の施設にかぎらず既存施設についても空調設備の改修など環境に配慮したキャンパスづくりをすすめる。
    4. セクシュアル・ハラスメントの防止にかかわる規程の整備に続き、2011年度には、アカデミック・ハラスメント及びパワー・ハラスメント防止ガイドラインが制定されており、これの定着をすすめ、これまで以上に人権に配慮したキャンパスを目指す。
    5. 入試支援と「TOKYO TOP30計画」の訴求、本学のブランド力の向上を目的とした戦略的広報を継続する。
    6. 2011年度に実施された「学長選挙規程」及び「同施行細則」の改正に関わる教職員投票の結果等を参考にしながら、学長選出のより適切なあり方についての検討を再開する。
2.予算の概要について

 2012年度予算における消費収支は、約2億3,900万円の支出超過を見込む。
 2012年度に予定されている大きな支出を伴う事業には、進行中の国分寺キャンパス第1期建設整備計画のほか、中期施設改修計画の2012年度対応分である6号館と第一研究センターの空調設備の更新があげられる。そのほかにもTKU_NETのネットワーク機器の大規模リプレースや、教室のAV設備更新、あるいは東日本大震災被災学生を対象とした経済的援助の継続なども大きな支出を伴う事業としてあげられる。
 2020年度を目途とした「TOKYO TOP 30計画」の具体的目標が検討される中、それを実現させるための財務基盤の整備を図りつつ、中長期的な収支均衡をも実現させる必要がある。2012年度は、教学ビジョンと連携しながら2011年度に策定される中長期事業計画の初年度であり、これまで以上に厳密な予算管理を行うとともに、全学的理解のもと、本学のさらなる発展へ向けた一歩を踏み出すこととする。

3.基本金組入れ計画
    1. 第1号基本金
       国分寺キャンパス第1期建設整備計画による建設仮勘定支出額の組入れに加え、中期施設改修計画である6号館空調更新などに係る支出額の組入れを行う。一方、6号館などの旧空調設備の取得価額や、2011年度に取り壊される3号館備品の取得価額などの基本金からの取り崩しを差し引き、総額では3億4,100万円の組入れとなる。
    2. 第2号基本金
       国分寺キャンパス第1期建設整備計画に対応するための建設自己資金は、2012年度の 4億円の組入れをもってのべ43億円となり、新校舎建設資金計画は終了する。
    3. 第3号基本金
       既定の組入れ計画に基づき、大学奨学基金を1億円(計画による組入総額22億2,500万円)、スポーツ振興基金を2億円(同11億円)、アドバンストプログラム推進基金を1億円(同10億円)のほか、特別寄付分2,000万円を組入れる。
       なお、スポーツ振興基金については、2011年度に組入れ計画を変更し、計画終了年度を繰上げた。計画総額に変更はない。
4.財政改善のための施策について
  • (1)収入
    1. 学生生徒等納付金
      • 2012年度入学生より、教育充実費の改定を行う(学部5万円、大学院4万円)。完成年度(2015年度)には3億円ほどの増収が見込まれる。
      • 「2005年度事業計画」で掲げた学生数規模7,000名の実現に向けた努力を継続する。
    2. 補助金
      • ここ数年見直しが行われてきた私立大学等経常費補助について、実績をふまえた分析を進め、増額に努めるが、2011年度に大幅な制度変更が行われており、特別補助について大幅な増収は見込めない。そのため、教員一人当たりの学生数の充実や、教育研究経費の拡充、あるいは定員管理などにより、一般補助での増収を図る。
      • 教育研究上の情報公開による補助金の傾斜配分の強化にみられるように、大学をとりまく環境の変化に補助金制度も連動しており、文部科学行政の動向を把握するとともに、それらに遅れることのない学内体制の構築を強化する。
      • 文部科学省直接補助や他省庁の補助金制度へも可能な限り申請を行い、補助金獲得額の増額をめざす。
    3. 事業収入
      • 韓国・中国からの短期留学生、短期研修団受け入れの拡大を図る等、事業収入の確保に努める。
    4. 資産運用収入の確保
      • 資金運用収入については、長引く円高や欧州を中心とした金融不安の影響から大幅な増収は見込めず、現有の債券についても為替レートの影響から減収を見込んでいる。
      • 有価証券購入支出予算にこだわらず、ポートフォリオをふまえ、リスクを抑えつつ、事業債を中心とした運用方針を堅持する。
      • 国分寺キャンパスでの施設貸し出しについては抑制方針に留意しつつ、一定程度の収入確保をめざす。
    5. 寄付金
      • 2009年度に開始したプロジェクトチームの募金活動による寄付が2012年度にも見込まれるが、活動そのものは2010年度で終了している。そのため、新たな寄付金募集策についての検討を行う。
      • 在校生父母を対象とした教育振興資金の募金活動については、2011年度は東日本大震災の影響により4月募集を見送った経緯があるが、2012年度は従来通り、4月から開始する。
  • (2)支出
    1. 人件費
      • 専任教員数は、教育・研究の一層の向上を図るため、予算編成方針に謳った予定人数150名の達成に努める。
      • 専任職員数は、削減方針を堅持するが、うち専任事務職員数については、大学改革に取り組んでいる現況から引き続き、現状の水準(期首109名)を維持する。
      • 教職員の給与については定期昇給のみを計上する。
      • なお、退職給与引当金計上基準の変更による差異(退職給与引当金特別繰入額)については、2011年度第二次補正予算において同年度中での一括計上を行った。
    2. 教育研究経費
      • 2010年度決算で29.6%であった教育研究費比率を文系大学の全国平均値である30%台に定着させ、さらには、これを上回るレベルをめざす。TKUチャレンジシステムの推進、学部ならびに大学院改革の支援、研究業績のデータベース化などの研究支援など、教学面での支援強化を継続する。
      • 2011年度に引き続き、悪化する就職環境に配慮し、キャリアカウンセラーの増員やキャリアセンターの相談機能の強化、あるいは学生の就業力育成などの就職支援強化関連費用を予算化する。
      • 2011年3月に発生した東日本大震災の被災学生を対象とした経済援助を2012年度も継続し、授業料減免などの奨学費を計上する。また、今後予期される災害に備え、全学生、教職員等の安否確認システムを導入する。
      • 予算化された教育研究経費については、経費節減や止むを得ぬ理由によるものを除き、その執行に努める。
    3. 管理経費
      • 戦略的広報予算については、2011年度事業計画で謳ったとおり、2012年度も経常的予算に加えて一定規模の支援を継続する。
      • 経常的な管理経費については節減に努めるとともに厳密な予算管理を行う。
    4. 施設設備関係経費
      • 国分寺キャンパス第1期建設整備計画の総額58億円の予算上限に変更はない。
      • 国分寺キャンパス第1期建設整備計画について2012年度は、まず建設予定地とした3号館を取り壊し、埋蔵文化物調査を経た後、秋には新図書館の建設に着手する予定である。
      • 2012年度は、新図書館の本体費用及び設計監理費用の当年度支払分などを建設仮勘定として計上するほか、3号館解体費用を計上する。
      • 村山キャンパスについては、2011年4月に整備基本計画が答申され、近く法人として意思決定を行う。2012年度は必要最小限の修繕等を予算化する。
      • 中期施設改修計画に則り、6号館及び第一研究センターの空調を更新するほか、1号館照明の省エネ化工事を実施する。これら各建物の年次的改修などにより、改正省エネ法及び2010年度に行った「TKUエコキャンパス宣言」への対応も同時に進めることとする。
      • TKU_NETのネットワーク関連機器の大規模リプレースを行うとともに無線LAN基地の増設などのICTインフラ基盤を増強する。また、教室などのAV設備についても、2011年度に続き、計画的更新を行うこととする。
      • セキュリティの観点から、学生使用施設や研究個室のナンバー式オートロック化を行う。
      • そのほかの建物修繕等については、緊急を要する必要最小限の事業にのみ対応を限定する。

以上

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