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運転免許証とマイナンバー

・70歳を超えると、運転免許証の更新には事前に、高齢者教習が義務づけられています。更新時の講習と教習所内での運転が課されていて、10月に受けました。アクセルとブレーキの踏み間違いや、前進と後退の確認など、高齢者が起こす事故にありがちなケースの点検でした。運転操作の間違いは不意に起こります。パニックになって何をしているのかわからなくなって、ブレーキではなくアクセルを踏んでしまう。バックに入れずに前に突っ込んでしまう。それをする危険があるかどうかは、短時間の教習で確認するのは不可能です。一応確認しましたという意味しかないように思いました。

・僕はこの6年ほど無事故無違反だったので「優良運転者」になりましたが、70歳を超えるとゴールドにはなりませんでした。しかも次回の更新は3年後で、今度は認知症のテストもあるようです。年齢で区切るのは仕方がないとは言え、もう少し個々の運転能力や健康状態をチェックして認定してほしいなと思いました。

・以前に「高齢者の自動車運転について」で書きましたが、高齢者の交通事故は加害者より被害者になることの方が圧倒的に多いです。また加害者としても、70歳代後半から80歳代は多いですが、その数は10歳代から20歳代とあまり変わりません。それが目立つように思えるのは、メディアが大きく取り上げて、免許証の返上を勧めるからにほかなりません。これは明らかに「キャンペーン」を意図した情報操作です。僕を含めて団塊世代が高齢者になりましたから、免許保有者の数も急増しています。しかし、事故件数そのものは、むしろ減少傾向にあるのです。メディアはこういう実体を無視して報道しているのです。

・ところで、マイナンバーカードを免許証と一体化させようという動きが出始めています。そうすれば、更新はネットでできるようです。何とかマイナンバーカードを普及させようとする政府の狙いですが、果たしてどんなメリットがあるのでしょうか。そもそもマイナンバーは導入時こそ、いろいろ使われましたが、ここ最近で必要になった記憶がありません。コロナ禍による特別給付金でも、マイナンバーによる申請の方が給付が遅かったといった不手際もありました。

・国民を管理したいためだけで、どんなことに便利に使えるかが欠けた制度のまずさは、すでに住基ネットが証明しています。運転免許証だけでなく、健康保険まで含め、将来的にはカードをなくしてスマホに収めるといった構想もあるようです。ここに小中学生の成績まで管理しようとする計画まであると報じられました。言語道断ですが、デジタル化の遅れた政府機関や自治体が、また多額のお金を使って、業者に下請けさせ、結局中途半端になる。無駄遣いもいい加減にしろといいたくなります。

・車についてもう一つ。脱炭素化をめざして、2030年とか35年以降は、ガソリン車の販売を禁止するといったことも言われはじめました。ガソリンをまき散らして走ることについては、僕もやましさを感じています。ですから次は電気自動車にしようかと考えています。しかし、日本の自動車業界は、まだ本腰を入れて開発をしているようには見えません。ハイブリッドで何とか生き延びようという思惑が、世界で通用するかどうかわかりません。また水素燃料についての開発もあるようですが、日本だけのガラパゴス自動車になる危険性もあるようです。安価で燃費のいい軽自動車は日本だけで普及していますが、一体これをどうするつもりなのでしょうか。

・田舎に住む高齢者にとって、移動手段としての自動車は必須アイテムです。運転出来ないような身体になったら老人ホームに移るでしょうが、それまでは、今の暮らしを続けたいと考えています。おそらく、今乗っている車は5年後には買い替え時期になるでしょう。その時に快適に運転出来る自動車が普及していてほしいものだと思います。もちろん、安全機能も、今以上に充実させたものを期待します。

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2020年12月21日 07:02に投稿されたエントリーのページです。

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