『学びのファンタジア』
−「臨床教育学」のあたらしい地平へ−


庄井良信(溪水社、1995)



 「子どもたちの居場所をつくるためには、甘やかされる空間ではなく、甘えさせてもらえる空間をつくることが必要です。/葛藤やストレスがやわらぎ、癒されることはたしかに必要です。しかし、あこがれ、ときめく活動へのメッセージのない癒しは、ときに人格としての誇りをも忘れさせてしまうことがあります。」

 「いじめは、信頼できる仲間と一緒に夢をつむぎあう体験をうしない、自分をみうしなう(自分に誇りがもてなくなる)状況から生まれます。…いじめる子も、いじめられる子も、悲しみや葛藤をおおもとから癒すためには、相談・治療の活動と教育・芸術活動との<はしわたし>が必要なのではないでしょうか。」

 →自宅に『子ども文庫』を創り、地域の子どもたちとともに、ファンタジーの空間を生み出している著者の活動には、大人にとっても子どもにとっても成長の契機となるような学びの体験がちりばめられている。