DATE2024.06.14 Fri. START18:30
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増え続ける医療費、この先どうする?

― 経済学部 姜 哲敏専任講師
医療経済学×データサイエンス

誰でも・いつでも・どこでも医療が受けられる、日本の国民皆保険制度。しかし、少子高齢化により、高齢者の医療費は年々増大しています。現在の医療保険制度を維持するためには、費用対効果に基づいた有効な医療サービスの提供や、費用負担の見直しが不可欠です。このように、経済学の視点から人的資本=「人々の健康」を高める方法について考え、持続可能な医療制度の構築に貢献する学問を「医療経済学」といいます。
本講義では、医療経済学が政策決定に活用された例として、「後期高齢者の医療費負担」を取り上げます。本来、後期高齢者の健康維持・改善のために窓口負担は低く設定されていました。が、実際はその効果がないことが統計データから明らかに。2022年以降、一定以上の所得のある層の負担割合が引き上げられ、その後も見直しが進められています。