中世ヨーロッパの人々は、「狼男」の存在を信じていました。現代を生きる皆さんは、そんなバカな…と思うかもしれませんね。しかし、16・17世紀のヨーロッパの時代背景と、人びとの意識を深く知ることで、実は彼らと私たちに大きな違いはないのだと理解できるはずです。もしかしたら「狼男事件」は、戦争や犯罪、差別、いじめなどに姿を変えて、私たちの時代にも繰り返されているのかもしれません。そして、本当に恐ろしいのは「狼男」ではなく、私たち「人間」なのかもしれません。
「歴史学」の対象は、この地球上に生きてきた人間、出来事、時間のすべてです。好奇心をフル稼働させて学ぶことで、これまで見過ごしていた面白いものにたくさん出会えるでしょう。人間という不思議な生き物に対する理解も、深められるかもしれませんよ。