DATE2024.10.24 Thu. START18:30
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大学の学費、
誰が負担すべき?

― 経済学部 佐藤 一光教授
教育を例に、財政学に触れてみよう

突然ですが、日本の「よりよい教育」のためには、大学などで高等教育を受ける費用を誰が負担すべきだと思いますか? 学費という形で学生側が負担することが、社会にとって望ましいのでしょうか。それとも、無償で高等教育を受けられるようにし、その分は消費税などによって社会全体で負担する方法がいいでしょうか。あるいは、所得が多い人がより多く負担し、所得の少ない人は負担しない方法がいいでしょうか。
教育に限らず、医療・介護・福祉、さらに環境問題や経済成長まで、人々に共通するニーズを公平に提供すること、その望ましい費用負担のあり方を考えることは、現代財政における重要な役割です。世の中の経済・政治現象はほぼすべて、「財政学」の分析対象といってもいいでしょう。どうすれば「よりよい社会」が作れるのか、共に考えてみませんか。