円安や原材料・物流コストの上昇、不安定な世界情勢などによって、いま物価の高騰が進んでいます。そんな中、多くの企業が「値決め」に頭を悩ませています。コスト増加分をそのまま販売価格に上乗せしたいところではありますが、同時に、買い手の購買力や他社との競争状況も考慮しなければならないからです。売り手・買い手ともに「このくらいの値段なら妥当だ」と納得できる価格を設定するために、企業はコスト構造の見直しや効率化、高付加価値化も含めた、多角的な対応が求められているのです。 この講座では、物価高騰下における企業の価格設定を「管理会計学」の観点で考えていきます。管理会計学は、お金の動きを手がかりに企業の現状を把握し、経営判断に有益な説得力ある解決策を探る面白い学問ですよ。ご期待ください。