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東北小旅行と高速道路

inawasiro2.jpeg・義兄が猪苗代に別荘をもっているので、そこを訪ねることにした。河口湖から東北方面に行くためには、どうしても東京を通過しなければならない。暑いし渋滞もある。で、ルートをいろいろ考えた。途中で平に住む義母も訪ねる。最短距離は中央高速から首都高速、そして常磐道だが、早朝に河口湖を出ると、首都高で通勤ラッシュにぶつかる。そこで、八王子で降りて、圏央道から関越道、外環状経由で常磐道にはいることにした。大回りで、料金が倍以上かかるが、時間はたぶん半分ぐらいになるだろう、と思った。
・ところが、八王子から圏央道の日の出インターまでが大渋滞。中央道と圏央道は現在工事中でそのうち中央道と高尾でつながる。そうなれば、 5分とかからないところで1時間近くかかってしまった。圏央道と関越道は順調に進んだが、外環状に入るとまた渋滞。特にひどかったのは常磐道に入る三郷ジャンクション。ここはいつでも渋滞している欠陥個所だ。ここまでで、河口湖を出てから4時間近く。これでは都心を通っても時間は変わらなかっただろう。後は順調。常磐道を平まで行って、義母にあった後、磐越道を猪苗代まで。

inawasiro1.jpeg・仕事に使っている中央高速は、府中まではほとんど渋滞したことがない。しかし朝の通勤時には下高井戸から調布までは必ず混んでいる。その先の首都高は一日中渋滞だ。高速道路は渋滞しては意味がないのだが、混まないと料金収入は十分ではない。現在黒字の高速道路は東名と名神、それに中央道だそうだ。ふだんはがらがらの中央道だが、週末には必ず渋滞する。正月やお盆の時期は大渋滞。だから頻繁に改善の工事をしているのだが、渋滞は解消しない。
・解消の原因の一つは料金所で、そのためにETCを開発したのだが、さっぱり普及しない。機器を自分で購入しなければならないからそのメリットがほとんどないのだ。もちろん、ぼくもつけてはいない。毎週400kmも走るのにである。高い料金にうんざりしているが、今のところ、5万円のハイウェイカードが一番割引率が高い。ETCを普及させようと思ったら、これよりお得なものにしなければならないはずだが、そういう発想を持たないところが道路公団のどうしようもないところだ。
・もう一つの原因はドライバー。週末や夏休みに渋滞するのは決まってトンネルや坂道で、そこでかならずスピードは落ちてしまう。しかも、ドライバーはそのことに気づかない。だから、そこからつまってしまうのだ。中央高速だと下りは坂道手前の八王子バス停と談合坂、上りは猿橋バス停と小仏トンネル。ふだん走っていると、何でこんなところから渋滞がはじまるのかと首をひねってしまう。仕事で走るトラックなどがイライラするから、事故の原因にもなる。しかしこれはどうしようもないから、ぼくは大渋滞になるときは高速を走らないようにしている。
inawasiro3.jpeg・話が横道にそれた。肝心の猪苗代である。別荘は裏磐梯に行く道の途中にあった。標高は600Mで森の中にある。河口湖の自宅周辺とよく似ていて、遠くに来たという感じがしなかった。もっとも、倒木があちこちにごろごろしていて、よだれが出そうになった。この周辺は豪雪地帯だから、冬に利用する人は少ないのかもしれない。そんなふうに思ったが、周囲にはスキー場がたくさんある。利用しても暖炉やストーブの前でのんびりというのではない過ごし方をするのかもしれない。
・最初は猪苗代湖でカヤックを、と思っていたのだが、大きすぎて趣もない湖なので近くの秋元湖に出かけた。周辺にはその他にも河口湖より大きい湖がいくつもある。夏休みだというのに、湖や岸にいる人の数は河口湖とは比較にならないくらい少ない。モーターボートの波を気にすることもなく堪能。そのあと、近くにあるダリの美術館へ行く。その建物や所蔵作品にびっくり。(興味ある方は直接お訪ねください)
・翌日は会津若松へ。ここは標高が300mほどの盆地で、猪苗代とちがって暑かった。そんなとところも河口湖と甲府に似ている。野口英世と青春通り。蕎麦を食べて、お酒を買って、倉を改造した喫茶店で珈琲を一杯。観光客の一日。

inawasiro4.jpeg・帰りは高速を使わないことにして、また早朝に出発。会津若松から日光街道(118号)を南下。とはいえ、阿賀野川を上流に進む道である。会津鉄道が並行して走っているが電車にはほとんど出会わない。信号もほとんどなくて、快適。栃木県との県境が分水嶺になっていて、トンネルを超えると今度は川は下りになる。鬼怒川だ。阿賀野川は新潟で日本海にそそぎ、鬼怒川は利根川と合流して太平洋に流れる。
・日光で東照宮にたちよって、いろは坂から中禅寺湖、華厳の滝を見て120号線を沼田に抜ける。標高2000メートル近い金精峠からの眺めは壮観だった。沼田から関越道に乗って藤岡から上信越自動車道で佐久まで。そこから140号線で野辺山高原から清里。このあたりまで来ると帰ってきたという感じになった。須玉から中央高速に乗って甲府南。そこから上九一色村から精進湖に抜けて帰宅。12時間近いドライブだったが、山道を十分に楽しんだ。
・ 高速道路の問題が国会をにぎわしている。たしかに、高速道路が整備されていれば、どこへ行くのも便利だ。けれども、どこも一般道の整備が進んでいるから、急がなければ、特に高速を利用する必要もない。あちこちドライブしていると、そういう状況がよくわかる。むしろ整備しなければならないのは都市部。東京の都心に車で行く気は更々ないが、東京をパスして先に進みたくても、否応なしに万年渋滞の首都高速を走らざるを得ない。放射状の道路ばかりつくってそれをつなぐ環状道路ができていない。道路を走ると、東京やその周辺が都市計画なしにできあがった街であることがよくわかる。

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2002年08月19日 17:11に投稿されたエントリーのページです。

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