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テレビとコロナ対応

・2週間北海道に行ったせいでテレビをほとんど見なかった。テレビがなければないで、何の不満もない。しかし、帰って1週間、またいつも見ているものを見るようになった。とは言え、相変わらず再放送が多い。よく見ている旅番組は取材ができないのだから仕方がないが、見方はいい加減になるし、途中でやめることも少なくない。だからテレビではなく、ネットで映画やYouTubeということになる。

・もっとも、ネットでしか見られないテレビ番組もある。たとえばTVerではわが家では見られないテレビ東京やテレビ朝日の番組を見ることができる。「ぽつんと一軒家」「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」などだし、「情熱大陸」などの夜の遅い番組もいくつかある。何しろ山梨県では民放が二つ(NTV系とTBS系)しか見られないのである。だから、テレビを見る時間は減り、そのぶん、パソコンを見つめることが多くなった。

・コロナ禍で中断していた火野正平の「心旅」が再開された。しかし、そのコロナ対応の仕方には首をかしげることが多かった。女好きの彼が、美人やかわいい娘を見つけると、磁石に吸い寄せられるように近づいていく。反対に中年過ぎのおばさんには後ずさりする。そんな対応がこの番組の魅力の一つだったのだが、社会的距離をとるために制限された。

・それは仕方がないのだが、自転車を走らせる時にマスクをつける姿には「なぜ?」と言わざるを得なかった。あるいは、昼食が弁当ばかりというのも、やり過ぎではないかと感じた。「安全」ではなく「安心」。それも視聴者からの疑問や批判を避けるための過剰防衛なのだろうか。だから当然、面白くない。三重から始まり静岡で中断され、神奈川から再開されて茨城で終わり。さて、秋に北海道から始められるのだろうか。

・「ぽつんと一軒家」は新しいところではなく、以前に訪ねたところをリモートで再訪という形式をとっている。それなりに面白いが、再放送の部分が多いから中だるみしてしまう。それでも視聴率は相変わらず高いようだが、いつまで続けられるか。この番組にかぎらないが、コロナ対応がテレビ離れを加速させるとしたら、それに合わせた新しい形式の番組が必要で、製作者たちの頭を悩ましているのだろうと思う。

・MLBが7月の末に始まった。わずか60試合で、ポスト・シーズンを拡大させた変則のシーズンだ。無観客で席には顔写真が並び、人工的な歓声などの工夫がされている。相変わらず感染者が多いから、客を入れることは難しいようだ。カージナルスなど感染者の多いチームは試合をできないようだから、この後どうなるんか見通しが立たないだろうと思う。DAZNを再開しようと思ったが、MLBの中継をやらないので解約をした。NHKは大谷一辺倒だから、ほかの選手の試合を観ることができない。その大谷は右腕の筋肉を痛めて今期は打者専任で行くことになった。

・それにしても暑い。コロナ禍がなければ今頃はオリンピックが終わったはずである。酷暑で大変だったから、延期になって良かったと思う。もちろん、来年だってできるわけはないし、やってはいけないだろう。ところがテレビは来年のオリンピックを話題にした番組を作り、ニュースを流している。コロナに猛暑の二重苦で、できるのだろうか、やっていいのだろうか、などといった発言が皆無なのが恐ろしい。そう言えば、モーリシャス沖のタンカー座礁事故は重油を大量に流出させて大きな出来事になっているのに、日本のメディアはほとんど報道していない。いやなことを隠す体質が、あちこちで露骨になっている。

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2020年08月17日 06:32に投稿されたエントリーのページです。

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