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石油の値段は高い?

・石油の値上がりは何とも頭が痛い。ぼくにとってはガソリンも灯油も欠かせないから、値が下がってほしいのだが、ここに来てまた値上がりした。さいわい、暖かくなってストーブをまったくつけない日が多くなったから、灯油の消費量はかなり減った。ただし我が家では給湯は灯油だし、パートナーが使う陶器の窯もあるから、1年を通して消費しなければならない。
・ガソリンも灯油も安かったときの5割増しの値段になっている。それで、冬の暖房は、薪ストーブをメインにした。去年までは薪が贅沢品だったのに、この冬はすっかり逆転した。だから、今は来冬に備えて、薪割りに精を出している。一応必要な木も集められたから、ほっと一安心、といったところだ。

・で、ガソリン対策だが、けちけち運転を心がけることにした。ぼくは以前からあまりブレーキを踏まない。オートマ車だけれど、シフトチェンジをつかうことが多いからだ。しかし、最近は、シフトチェンジも控えて、惰力走行を多くするように意識している。もちろん、加速も控えめにして、2000 回転を超えないようにした。東京で運転すると、ブレーキを踏まないわけにはいかないが、河口湖では、そんな運転でもスムーズに走ることができるし、時間もあまりかわらない。
・けちけち運転はもちろん、高速道路でも実行している。走行車線に乗るときでも、3000回転を超えないようにして、緩やかに加速をする。だから、アクセルは踏みこむというより撫でる感じで軽く触れるようになった。なるべく走行車線を走って、追い越し車線は遅い車を追い越すときだけ。そう自分に言い聞かせて運転をして、スピードも極力控えることにした。以前よりも10分近くよけいにかかるが、今のところ、燃費は1割ほど改善されている。これでも満タンで70キロほどよけいに走るからずいぶん経済的だが、5割増の値段にはとても追いつかない。

・石油の高騰にはいろいろな原因があるようだ。最近の急騰はイランの核開発の問題とそれを当て込んだ投機的な買いが原因で、状況次第では価格はもっと上がるかもしれないが、下がる可能性もある。けれども、もう一つの原因は中国やインドといった経済成長の著しい国での消費の増加にある。そしてこれは、今後の需要が増すことはあっても減ることはないから、その意味では、石油の価格は下がることはないのかもしれない。
・石油はいずれは枯渇する。そう騒がれてからもう30年以上たつが、消費量は増えるばかりだ。そして、一時的な高騰はあっても、あまり値段は上がらなかった。だから、最近の値段はもちろん、もっと上がって2倍、3倍になっても仕方がないのかもしれない。それよりは石油への依存を低くすることの方が肝心で、車のメーカーもハイブリッドや電気、あるいは水素といった新しいエンジンを実用化しはじめている。

・ぼくの車(スバル・ランカスター)はもう15万キロを走った。今年の秋に車検が切れるから、新車に乗り換えてもいい時期だが、もう一回更新して、ハイブリッド・エンジンが搭載される新車を待とうか、と考えている。スバルは独自の水平対向エンジンが特徴で、ハイブリッドも開発していたはずだが、トヨタの資本が入って技術的な提携もするようだ。だから、2年後には水平対向のハイブリッド・エンジンが出るのではないか。そんな期待をしているところである。
・田舎暮らしをするようになって、自分が消費するエネルギーや廃棄するものに自覚的になった。なったというより、自覚する機会が増えたといった方がいいかもしれない。どこに出かけるにも車が不可欠だし、火を燃やせば煙が出る。灯油も買いに行くから、その量と重さが実感できる。「地球に優しい」などというセリフは、どう考えても口には出せない。だからせめて、生ゴミは土に埋めて循環させるとか、使い捨ての商品(ペットボトルの飲み物、冷凍食品、コンビニ弁当等々)は買わないように、などと心がけてはいる。
・けれども、個人でできることにはかぎりがある。石油をつかわないで、土に返すことができる容器や包みが開発されたりしているようだ。石油の高騰は、こういう技術を進化させる機会になるはずで、その意味では、石油の値段はもう下がらない方がいいのかもしれない、などと思ったりしている。

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2006年05月15日 10:25に投稿されたエントリーのページです。

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