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宝永山と小富士

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山が新緑におおわれたので山歩きを始めた。まずは富士山からと2週つづけて宝永山と小富士に行ってきた。
宝永山は富士山の中腹にある。江戸時代に大爆発して大きな被害を出したと言われている。富士宮口の5合目から歩くと、1時間ほどで火口を見下ろす場所に着く。今年は春が遅かったから初夏の季節になっても富士山にはたくさんの雪が残っている。霧がかかったり晴れたりとめまぐるしい天候で、富士山の頂上が見え隠れしたが、宝永火口と宝永山も、近づいてから突然、目の前にあらわれた。
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photo54-3.jpg 富士山の5合目はちょうど森林限界になる。だから歩くコースには岩場や砂地だけでなく、森もある。松や樅以上に存在感があるのは岳樺(ダケカンバ)で、痩せた土地にしがみついて大木になったものも少なくない。宝永山からの帰りのコースは、そんな生きられるぎりぎりの環境でがんばる木々の中を歩いた。5合目から車で降りる途中でニホンカモシカに遭遇した。昨年、精進湖から王岳に登る途中で出会って以来だが、今回はカメラを向けるまもなく走り去ってしまった。
須走口の5合目はちょうど2000mで、他に比べて標高が低い。鬱蒼とした森を歩いて小富士まで行くと、すっと上まで続く森が見えた。遙か向こうに見えるブルドーザーで作ったギザギザの富士吉田口下山道まで続いていて、須走口からは、そんな森の中を登ることができる。行く気はないが、また頂上に行くとしたら、須走口しかないと思った。この日も霧がかかったが、小富士からの眺めは素晴らしかった。眼下に見える忍野や富士吉田の町、そして河口湖から御坂連山、さらには八ヶ岳までも見えた。雲がなければ東京や房総半島まで見えるらしい photo54-6.jpg
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photo54-8.jpg 須走口には今の時期だけできる川と滝がある。雪渓を源にして、そこから岩場を下ってきた水が、所々で滝になって流れ落ちている。平日なのに大勢の人たちがいて、おそらく7合目あたりの雪渓まで登っている人もいた。
それからもうひとつ、グランドキャニオンと名づけられた谷がある。砂の層が削られてできたもので、高さは4〜50米ほどだろうか。自衛隊の演習地で立ち入り禁止の看板があったが、なぜかグランドキャニオンの標識が道路脇に立っていた。行きたければ自己責任でということなのか、遠くで射撃の音が聞こえていて、ちょっと西部劇風でもあった。

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2010年05月31日 07:12に投稿されたエントリーのページです。

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