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どこにも行かない夏

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・ここ数年、夏休みには長期の旅行と決まっていた。昨年はイギリス・フランス・スペイン・ポルトガルに3週間行ったし、一昨年は北海道の礼文島と利尻島を中心に10日間の旅行をした。その前はスイスのアルプスに10日間、その前は韓国に11日間、そしてその前はアメリカとカナダに3週間の長期旅行だった。

・今年の夏にどこにも行かなかったのはパートナーの病気のためである。正月に脳梗塞になったために3週間のイタリア旅行を中止した、彼女は治療とリハビリで70日ほど入院し、その後もずっとリハビリを続けてきた。日常生活に支障がないほどに回復をしたが、長期の旅行、特に長時間の飛行機はリスクが高いし、トレッキングはもちろん街歩きも難しい。だからしばらくはどこにも行かずに、機能回復に努めることにしたのである。

forest127-2.jpg・今年の夏は河口湖も暑かった。ただし午前中ならまだ涼しい。そこで精出したのが自転車とカヤックだった。カヤックは特にパートナーにはいい運動になる。オールを漕ぐのは腕だけではなく、腹筋や背筋、そして足の筋肉も使うからだ。アルミのパイプをつなぐゴムも修理をして、組み立てやすくなった。 漕ぎ出すのはいつも西湖なのだが、どうせならと僕は自転車で出かけた。汗びっしょりになった後、湖に漕ぎ出して感じる風は何とも心地いい。


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・自転車には、用事のない日はほぼ毎日乗った。河口湖を一周すると20km、西湖まで行くと23km、両方を回ると33km、精進湖まで出かけると39kmになる。いろいろ道を変えて、あちこち走って来た。たとえば上図のルートだと32kmになって、時間は1時間20分ほどになる。250mほど登るからかなりきついが、足の筋肉も心肺機能も強くなって、走りながら回復するようにもなった。ただし、お腹の贅肉はなかなか落ちてくれない。もう少し涼しくなって、観光客も減ったら富士山一周をやってみたいと考えている。

forest127-4.jpg・長期間は無理でも一泊ぐらいはと木曽駒ヶ岳に出かけた。あいにくの雨で千畳敷カールは霧に包まれていたから、宝剣岳まで登るのはやめにした。残念だったが、行きに寄り道をした秋葉街道は面白かった。中央構造線に沿った道路で、ゼロ磁場で有名な分杭峠があり、色の違いがはっきりわかる断層もあった。中央構造線は天竜川から西に紀伊半島、四国山地、そして九州の阿蘇へと続いている。フォッサマグナと相まって日本アルプスを生んだ大きな地殻変動の痕跡だ。フィリピン海プレート上の伊豆半島がぶつかって富士山や箱根、そして丹沢山地ができたことなどとあわせて、本州の地質学的な歴史の凄まじさの一端を見た気がした。

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2015年08月24日 06:08に投稿されたエントリーのページです。

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