10月8日(日)に,秩父市吉田町の龍勢を見てきた。龍勢(りゅうせい)というのは,手製のロケットを発射する,吉田町椋神社のちょっと変わったお祭り。で,ロケットが発射される,タダそれだけなんだが,面白い。当然,発射に失敗する「機体」もあるわけだが,だからこそ,数百メートルを一気に上昇する姿を見ると,「おお~,すげー,やっほー...」などと奇声を発して妙に感動したりする。有料の桟敷席では,携帯コンロで焼きそばやおでんをつくりながら,お酒を酌み交わす姿があっちにもこっちにも。歩道でも,レジャーシートで陣取った面々がずらりと並んで,おにぎりやいなりずしを頬張って,長い1日を楽しもうという魂胆。
この地域には,いくつものロケット製作集団があって,毎年,10月の第2日曜日には,朝9時から夕方5時過ぎまで,15分おきに発射が繰り返される。映画「October Sky」の世界が,毎年繰り返されているというか。そればかりか,各グループごとにお囃子集団や口上を歌い上げる「弁士」まで登場するので,この一発にかける気合は相当なもの。そもそも,この椋神社,あの秩父事件蜂起の場所なので,ちょいと深読みしてしまいそうなんだが,そうでなくとも,すでに,江戸時代には火薬を使っていたとの記述があるらしいので,刀狩の後,士農工商なんていってた時にも,ドカーンとやってたってことでしょ?すごいね。