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雑草のたくましさ

forest26-1.jpeg・梅雨はまだ明けない。前回も書いたが今年は雨が多い。連休明けから梅雨入りの感じだから、もう2ヶ月以上になる。朝起きて、重たく雲がたれ込めていると、がっかりする。雨で濡れていては倒木集めにも出かけられないが、集めた木を切って割ることもできない。
・日が出ないから、家の回りの植物にも異変があった。ライラックが花を咲かせなかったし、三つ葉ツツジも申し訳程度にしか咲かなかった。買ってきて植えた植物のなかには、根腐れをおこしたものもある。垣根にしている樅の木に若葉が生えてこない。しかし、こんな天気でも元気な植物はあるし、こんな天気だから一層元気になるものもある。

forest26-2.jpeg・積んだ倒木にはかびが生え、キノコが出始めた。周囲の雑草が積んだ倒木の山を覆いはじめた。木にからまりつく蔦やアケビの蔓は気味が悪いほど勢いがいい。川沿いの道はもう歩けないほどびっしり草が生い茂っている。歩いて踏み固めたはずのところも、ちょっと歩かないでいると、道は消えてしまう。森の植物の生命力は本当にものすごい。空き家にして何も手入れをしなければ、家そのものが植物に呑み込まれてしまうにちがいない。そんなことが実感としてわかる。そう考えると、雑草はたくましいというよりは、恐ろしい。

forest26-3.jpeg・とても放っておけないから、草を刈った。電気の草刈り機はあるが、コードに限りがある。エンジンのを新しく買うほど広範囲に刈る気はない。で、ホームセンターに行って柄の長い草刈り鎌を買ってきた。とりあえずは川沿いの道。ここは重たい荷物を運び込むときにしか使わないが、放っておけば、雑草の幹が太くなって、秋にはタイヤに刺さるほどになってしまう。それから、倒木を運び込むための進入路。ここは隣の空き地だが、もうすっかりわが家の土地の一部になっている。手で刈ったのでは、きれいに刈り揃えることができないが、それでも、歩いたりするのに邪魔ではなくなった。

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・庭や森の花は、次々と入れかわっている。現在咲いているのは上のような感じ。山紫陽花に蛍袋や撫子。湖畔ではラベンダーが満開で向日葵なども大きく育っている。コスモスも咲き始めた。雨が多くても、いつものように咲くから不思議だ。ストーブ用に積んである薪のところに朝顔を植えた。もう少ししたら咲き始める。育って欲しいものと、じゃまくさいほど育ちすぎるもの。もちろんその判断は人間がする。保護してやるものと、ばったばったとなぎ倒すもの。僕は森の世界に君臨する暴君だな、とふと思ってしまう。
・しかし、畑や田んぼではちょっとした雑草も生きられない。最近流行のガーデン作りでも一緒だろう。文化(culuture)の語源は「耕す」だから、雑草との闘いのなかではぐくまれたもののことである。ぼくはその「文化」を研究するものの一人だが、雑草を刈るのは必要最小限にすることにした。だから今年は森の草むらには手をつけないでおくつもりだ。下の写真の草は、今1メートルほどに育っているが、夏の終わりにはどのくらいになるのだろうか。楽しみのような恐ろしいような………。


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2003年07月14日 23:15に投稿されたエントリーのページです。

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