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農鳥(のうとり)

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notori1.jpeg・13日の朝日新聞の地方面に「農鳥」という聞き慣れないことばと富士山の写真が載っていた。そう言われてみると、確かに富士山に鳥が描かれているように見える。河口湖まで行ってさっそく確認し、写真に撮った。毎日のように実物を見ていて、これまでまるで気づかなかった。
・「農鳥」は山にできる雪がつくる鳥の形で、農業を営む人たちが昔から作物の吉凶を占ってきたといわれている。富士山の「農鳥」は田植えなどの始まる4月から5月にかけて現れる。それが2月に現れたわけだが、吉凶占い通りだと今年は凶作ということになるらしい。ちなみに2003年1月にも現れていて、この年は冷夏で凶作だった。
・今年は雪がよく降る。しかし、富士山の雪は、すぐになくなってしまう。風が強くて吹き飛ばされてしまうせいだという。今年は例年になく、富士山の風は強いということなのだろう。だから雪解けには早い季節に「農鳥」が現れたわけだ。

notori3.jpeg ・山梨県には「農鳥」という名の山がある。山梨100名山の一つで、南アルプスの北岳から中白根山、間の岳( あいのだけ)、西農鳥岳を通って農鳥岳に至る縦走コースが有名である。この農鳥岳に出る鳥はハクチョウのようだ。 ・富士山の鳥は何に見えるだろうか。やっぱりハクチョウのようにも見える。ネットで検索すると富士の鳥だから不死鳥、つまりフェニックスで、手塚治虫が『火の鳥』で描いた鳥だ、といった解釈もあった。なるほど………。でもそれでは、農鳥とは関係なくなってしまう。


・もっとも、雪解け時に出る形はさまざまで、きれいな鳥になることは、稀らしい。別の所に「豆まき小僧」が出たりもするようだ。八ヶ岳の南にある薬師岳には農牛も出るというし、白馬岳の名の由来も有名だ。
・おもしろい。また一つ、富士山を眺める楽しみが増えた。鳥はいつまで、留まっているだろうか。そう言えば、今日は「雪」の予報だ。明日にはもう見えなくなっているかも……。

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2005年02月15日 09:38に投稿されたエントリーのページです。

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