「オンライン(zoom)読書会」のご案内(コーディネーター: 早尾 貴紀 全学共通教育センター准教授)

[2020.09.09]

『オンライン(zoom)読書会』のご案内(全17回)

◆課題図書 : ポール・ギルロイ『ユニオンジャックに黒はない―人種と国民をめぐる文化政治』
      (田中東子+山本敦久+井上弘貴 訳、月曜社、2017年)

◆コーディネーター : 早尾 貴紀先生(東京経済大学全学共通教育センター准教授)

【開催日時】:2020年10月〜2021年2月 <木曜日 12:30〜14:30(2時間)>
         ※休会日あり/読書会スケジュールは下記をご参照ください
         読書会スケジュール_早尾先生_20200909.pdf

【開催方法】:zoom

【書籍準備】:各自で上記の課題図書を購入してください(遅くとも第2回の10月8日までに)
         (2020年9月現在 ¥3,800+税)

【対  象】:東京経済大学 学部生/大学院生

【募集期間】:9月30日まで
        (参加希望者が多い場合は早めに締め切る場合があります)

【申し込み】:hayao@tku.ac.jp までeメールで
         折り返し申し込み確認と参加方法の案内のeメールをお送りします

◆コーディネーターの早尾 貴紀先生からのメッセージ
東京経済大学の学生のみなさんを「読書会」にお誘いします。
これは授業ではありませんので、単位にはなりません。また読書会ですので、講義はありません。
読書会の目指すところは、一人では歯が立たないような難しくて分厚い本に、みんなで協力して挑むことです。
参加者全員で本を読み、議論し、不明箇所の調べものをする。
たまに各自の経験や意見を挟むこともありますが、基本は本に書かれていることをしっかり読み込み理解することです。
純粋に知的好奇心から自発的に参加されるかたを歓迎します。
本来であれば、こういった自発的学習の場は、開かれたキャンパスで学生どうしで展開するのが理想です。
しかし残念ながら今年度は新型コロナウィルスの影響で、キャンパスは自由に使えず、学生どうしの交流も制限されています。
そこで、図書館と協力して、このような読書会企画を立ち上げた次第です。

読書会のテキストは、ポール・ギルロイ『ユニオンジャックに黒はない』です。
著者はガイアナ系イギリス人で、イギリスの黒人文化(音楽や文学)やイギリスの人種差別の研究、さらには環大西洋圏の黒人ディアスポラの歴史や文化の研究をしています。
この本は直接的に現在のアメリカ合衆国を中心とする「BLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動」を扱ったわけではありませんが、その歴史的・政治的・文化的背景を共有するイギリスの人種差別問題を主題としたもので、英語圏のカルチュラル・スタディーズやポルトコロニアル・スタディーズの分野でものすごく話題となった重要書です。
この一冊を読むことで、人種主義に関する基本的な知識を得られるだけでなく、人種主義との関わりから国民国家や資本主義や社会運動・文化運動の歴史と現在を見直すことができます。  限られた学生生活のなかで得られる財産は、本物の学術書にじっくり取り組んで読破した(カタチだけでなく深く理解した)という経験だと思います。ぜひ一緒に挑みましょう!