東京経済大学

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2015年度 第12回
コミュニケーション学部 光岡寿郎 専任講師

駅に、かわいいお店。文房具店に、カフェ。見ても楽しいクリエイティブ産業へ。 コミュニケーション学部 光岡 寿郎 専任講師 駅に、かわいいお店。文房具店に、カフェ。見ても楽しいクリエイティブ産業へ。 コミュニケーション学部 光岡 寿郎 専任講師

Mitsuoka Toshiro
東京経済大学 コミュニケーション学部専任講師
東京大学文学部行動文化学科社会学専修課程卒業。東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻 修士課程修了。ロンドン大学大学院ゴールドスミス校 メディア&コミュニケーション学科 修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻 単位取得満期退学。東京大学 博士(文学)。主な研究分野は、メディア研究、ミュージアム研究、文化研究。

ゼミで取り上げる「視覚文化」って何ですか?

 映像を例に考えてみましょう。少し前まで、映像は「テレビの前に座って見る」「映画館に出かけて見る」というのが当たり前でした。ところが、ここ10数年の間にスマートフォンやタブレット端末が普及し、私たちはいつでもどこでも映像を目にするようになりました。商業施設や駅にもデジタルサイネージがあふれ、電車の広告や運行情報も電子媒体に変わりつつあります。また最近では、"見るもの"が、タッチパネルをはじめとする"触るもの"を兼ねていることも珍しくありません。
 これらの現象は、皆さんにとってはごく当たり前の経験で、普段とくに意識することはないでしょう。光岡ゼミでは、こういった私たちを取り巻く視覚文化に目を向け、その変化をメディア研究や社会学の観点から考えていきます。

世の中の視覚文化を見つめ直す意義とは?

 身の回りの様々な事象を一歩引いて客観的に見る、すなわち、歴史的・地理的に視野を広げて見つめ直すことは、現代における視覚文化の立ち位置を正確に把握することにつながります。それは、今後の私たちのメディアや広告との付き合い方、街づくりのあり方などを考えるヒントになるはずです。 
 また、「どうしたらより便利になるだろう」「他にも新しい使い方はないだろうか」といった観点からメディアや広告と付き合っていくことは、これまでにない発想や創造を生む原動力となり、ひょっとすると新たなビジネスチャンスにつながるかもしれません。例えば、近年流行したフラッシュモブは「インターネットを現実世界とどうリンクさせると楽しいだろうか」という発想から生まれたものでしょう。もしかすると、皆さんがいま当たり前に使っているスマートフォンやタブレットだって、思いもよらない可能性を秘めているかもしれません。

今年度は「クリエイティブ産業」がテーマですね。

 春学期は、広告やアニメ、ゲーム、ファッションなど、私たちが日常的に接する視覚文化を生み出す多様な産業に関する文献を読み、理解を深めました。夏休みには、グループごとに企業へのインタビュー調査を実施。文房具店とカフェを融合させた「文房具カフェ」、地下鉄駅内の商業施設「Echika」、アウトドア専門の旅行代理店など、幅広いジャンルの企業への調査がかないました。見ず知らずの企業にコンタクトをとり、インタビューをするというのは負荷のかかる作業だったと思いますが、学生たちは自分たちの力で見事にクリアしてくれました。そして秋学期には、調査内容をまとめ雑誌記事風に編集しました。文献による調査、インタビューの設計・実施、そしてデータをまとめるという一連の作業は、社会学における論文執筆を行う過程を疑似体験する貴重な機会になったと思います。

光岡ゼミでは、どんな力を養うことができますか?

 このゼミは、就職のために有利なスキルが身につく、という場ではありません。ただ、社会人として通用する「ものを考える力」「相手に伝える力」はきっちり身につけてほしいと思っています。ですから、ボリュームのある文献をどんどん読みますし、レポートも何本も書いてもらいます。そして提出された課題は、真っ赤になるくらい丁寧に添削し学生に返します。社会に出て5年後や10年後に、ふと「あのときの経験が役に立ったな」「先生が当時言っていたのはこういうことか」と思い出してもらえる瞬間があればいいなと思っています。

東経大で学ぶメリットって?

 私は東経大に来て3年目になりますが、学生の意欲次第で学びを深められる素晴らしい環境だと日々実感しています。教員は、学部のほとんどの学生の顔と名前を覚えていて非常に面倒見がいいですし、皆熱意を持って研究・指導しています。約77万冊もの蔵書を誇る図書館では、様々な学問との出会いがあることでしょう。さらに、国際基督教大学、東京外国語大学、武蔵野美術大学、国立音楽大学、津田塾大学といった多摩地区の5大学の授業を受講することもできるため、東経大をベースにして「社会と美術」「社会と音楽」について掘り下げるなど、研究の可能性はどこまでも広がっていきます。高校生はぜひ一度国分寺に来て、学びにふさわしい心地よいキャンパスの雰囲気を体感してほしいですね。

Students'VOICE光岡ゼミの学生の声

中村太輔さん(3年)
ゼミ選考の課題が「今年のゆるキャラグランプリのキャラを一つあげて特徴を述べよ」という2,000字のレポートだったので、きっと面白い先生に違いないと思って決めました(笑)。ゼミでは文章を書く機会が多く、最初は苦でしたが、卒論の前にその方法を学べてよかったと思っています。光岡先生は、あれこれ細かく指導せず「まず自分で考えてやってみて」という方なのでやりがいがありますし、とても居心地のいいゼミです。
佐藤 澪さん(3年)
商業施設が駅の中にあるというのは"クリエイティブな"状態なのではと考えて、夏休みのインタビューでは「Echika」を運営している企業を訪ねました。このゼミでは、自分の気付きや興味から研究を深められるのがとても面白いです。また、やるべき課題が常にたくさんあるので、スケジューリングも工夫できるようになりました。苦労して仕上げたレポートは、光岡先生ががっつりと添削して返してくださるので、いつもとても勉強になります。

※学年は取材当時のものです。

JR広告 連動企画ゼミする東経大
教授インタビュー