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「21世紀の多摩学」第1回研究会の開催報告

2018年6月6日(水)、国分寺駅北口再開発ビル内国分寺市立cocobunjiプラザのセミナールームで、東京経済大学創立120周年記念事業のひとつである共同研究「地域と環境の再生と発展―多摩・東京・世界―」のプロジェクトの一環として、「21世紀の多摩学」第1回研究会が開催されました。

第1回研究会は「多摩地域の環境~国分寺崖線の構造理解から」というテーマで、長年地図や地形に関わる出版に携わり「崖博士」の異名をとる本学コミュニケーション学部の芳賀客員教授と、デザイナーで「はけの自然と文化をまもる会」の安田桂子代表を講師に招き、本学地域連携センター運営委員長の尾崎寛直准教授がコーディネーターを務め開催されました。会場満杯の40名の参加者で熱気あふれる中、二人の講師による講演とディスカッションが行われました。

安田氏からは、「はけ」や崖線の高低差の風景が小説や音楽の背景に描かれているなどの紹介から、地域内外からこの地形が注目を受けていること、そしてそれは地域の「宝」でありアイデンティティにもなり得る、との意見が出されました。

芳賀教授からは、「崖線(がいせん)」という言葉自体、1980年代末になるまで国語辞典にも出てこない新しいものである(『広辞苑』でさえ今回の最新版で初めて現れた用語である)こと、などの目から鱗が落ちる話が紹介され、数々の文献渉猟から、実は「国分寺崖線」と「はけ」の相違や地形にまつわる多くの誤解もあることなどが説明されました。

講演に対して、会場からも積極的な質疑が出され、活発な意見交換が行われました。第2回研究会は、「多摩地域の都市開発~再開発とまちづくり」をテーマに8月1日(水)18時から、同会場で行われます。