 
東京経済大学創立120周年記念事業の一つ「環境と地域にかかわる産官学民連携による共同研究」は、2018年より市民参加型の研究会やシンポジウムの形で展開されてきました。
今回、それまでの研究成果をふまえ、記念事業のまとめとして『新・多摩学のすすめ 〈郊外〉の再興』(けやき出版)が2021年11月4日(木)に発刊されます。
多摩地域は、高度経済成長期の都市拡大の波により、「多摩ニュータウン」に象徴されるような、急激な開拓と発展を遂げてきました。本学ではかつて、このような発展を遂げた多摩地域を初めて「多摩学」という観点から学術的に探究し、1990年代初めに『多摩学のすすめⅠ~Ⅲ』(3冊本)を出版してきた経緯があります(東京経済大学多摩学研究会編『多摩学のすすめⅠ』けやき出版、1991年、ほか)。
今回の出版は、「バブル崩壊」「都心回帰」「人口減少」という大きな時代の変化を受けた現在の視角から切開し、多摩地域の商業、工業、農業、福祉、金融などさまざまな分野の課題や展望をあきらかにしています。多摩地域という〈郊外〉を人口減少時代にどのように再興していけるのかを考える道標となる本と言えるでしょう。