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「ジャーナリズム論」朝日新聞編集委員を招きゲスト講義を実施

2021128()、東京経済大学コミュニケーション学部の松永智子准教授は、自身の担当する「ジャーナリズム論」の授業に朝日新聞の編集委員を務める大久保真紀氏を招き、ゲスト講義を行いました。

大久保氏は、新聞発行部数が最盛期の1987年に朝日新聞へ入社し、盛岡、静岡両支局を経て、東京本社社会部などに在籍。その後鹿児島総局次長等を経て、2008年から再び編集委員として勤められ、2000年代には新聞紙面のデジタル化の波にも対応している大ベテランです。34年間記者を続け、現在はシニアスタッフライターとして、朝日新聞の記者のうち50人もいない専門性を持った編集委員としてご活躍されています。

現在、大久保氏は「声なき声を伝える」と題した子どもへの性暴力をテーマにした連載をお持ちで、講義では記事を書く苦労話や、センシティブな内容をどのようにインタビュイーに語ってもらうのかについて論じました。「インタビューに応じてもらう人と信頼関係を築かなくては記事を書けません。1年半をかけて、何度も東京からインタビュイーの住む街まで訪れて信頼関係を構築しました」という話には、一枚の誌面を書くまでのプロセスに気が遠くなる思いがしました。

履修者のひとりは、「これまで電子新聞の有料版の記事は、新聞社の利益のためにあるのだと思っていましたが、大久保さんの関わるようなセンシティブなテーマを文字にする際に、面白半分でコピー&ペーストして拡散をされることを防ぐため、あえて利用料を支払い真剣に読む人に公開するために有料版記事があることを知り、目から鱗が落ちる思いでした」と感想を述べました。

取材:学生記者 経営学部3年 内田充俊