2022年1月18日
東京経済大学学長 岡本英男
学長の岡本です。
少し遅くなりましたが、在学生のみなさんに私から新年のメッセージをお送りいたします。
昨年もまた前半は2度にわたる緊急事態宣言の発令によって「原則、対面授業を実施する」という方針を安定した形で実行することができませんでしたが、ワクチン接種の進行に伴い新規感染者数が落ち着くようになった10月8日から対面授業を再開できるようになりました。
キャンパスに集う皆さんの晴れやかな姿を見て、私も大いに安堵したものです。ところが、オミクロン株の登場により、年明けから新規感染者数が急激に増大し、1月17日の東京都の新規感染者数は月曜日にも関わらず3700人を超えています。
皆さんには、常に体調に気を配り、手洗い・消毒・うがい・マスクの着用・大声での会話を控える、密閉・密集・密接対策、黙食の励行等、少しでも感染リスクを減らす行動をお願いいたします。
私は今まで何度も「コロナ危機は、本来若い人が集い、その集いのなかで互いに切磋琢磨しながら成長していく場である大学にとって大きな危機である。しかし、最悪の経験からも人間は学ぶことができる。」と言ってまいりました。第2学期終了まであとわずかとなりましたが、皆さんはこのような気持ちでもって授業・試験・レポートに取り組んでください。
1980年に本学を卒業され現在セブン-イレブン・ジャパンで代表取締役社長を務められている永松文彦さんは、『大学報』の1月号で在学生の皆さんに次のようなアドバイスをされています。
「まずは、大学という恵まれた学びの場に身を置くことのできる状況を大切にしてほしいと思います。そして、大学ではさまざまなことに挑戦すると思いますが、そのベースには学生の本分である『学び』を据えてほしいと思います。自分自身を振り返ってみても、『もっと勉強しておけばよかった』と思うことだらけですから」。
私も永松さんと同じ気持ちでいます。ぜひ、「学び」を学生生活のベースに置いて下さい。この「学び」を充実させ継続する上で私からのアドバイスが一つあります。それは、クラスの仲間、ゼミの仲間、サークルの仲間などを誘って「勉強会」を作り、相互に交流をしながら取り組むことです。もちろん、既存のゼミや授業のなかで学びを深めるのも大いに結構です。
永松さんは最後に皆さんに次のようなエールを贈られています。
「これからの世の中を動かすのは、若い人のエネルギーであり、発想力、行動力です。身の回りから世界規模の課題まで、常に視野を広く持ってものを考え、新たな世の中を創造していってほしいと願っています」。
この永松さんの言葉もまた、私がいつも皆さんに述べてきた言葉です。
皆さん、どうか広い視野でもって、真の意味で社会に貢献する「考え抜く実学」を一緒に実践してまいりましょう。