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大倉記念学芸振興会 学術講演会「日本の地名にちなんだ初の地質年代「チバニアン」の誕生」を開催

大倉喜八郎記念東京経済大学学術芸術振興会(略称:大倉記念学術振興会)2022115()、国分寺キャンパス2号館B301教室にて学術講演会を開催しました。

今回は茨城大学理学部長で日本地質学会の会長も務める岡田誠教授を講師にお招きし、「日本の地名にちなんだ初の地質年代『チバニアン』の誕生」をテーマに、「千葉セクション」がGSSPGlobal Boundary Stratotype Section and Point(国際境界模式層断面とポイント)に認定され「チバニアン」という地質時代名がつけられるまでの道のりについて講演頂きました。

講義では「地層がどのようにできるのか」という基本から、GSSPや地質年代の決定法といった専門的な内容まで、わかりやすく解説が行われました。また、モンタルバーノ・イオニコ(イタリア)、ヴァレ・ディ・マンケ(イタリア)、千葉セクション(日本)3つの候補地によるGSSPの認定をめぐっては、2015年の時点では千葉セクションが最有力候補であったものの、2016年にモンタルバーノ・イオニコが地磁気逆転の指標を発表したことで最有力候補となり、さらにヴァレ・ディ・マンケがより詳細な調査を行うため締め切りを2017年に延期することを提案し、その間に千葉セクションが花粉や地磁気逆転を調べたことで再び最有力候補となりGSSPに認定された、というチバニアンが誕生するまでの想像を超える過程が語られ、参加者らは熱心に耳を傾けていました。

学生記者 経済学部1年 小林莞士