


東京経済大学現代法学部で、環境社会学や障害学を研究する野澤淳史准教授らが編著を務めた『「宝子(たからご)」の叫び 胎児性水俣病を生きる』(藤原書店)が2026年6月6日付の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で紹介されました。評者は政治学者の中島岳志東京科学大学教授です。
記事によりますと、本書は公式確認から今年5月で70年となった水俣病について、母親の胎内でメチル水銀に曝露し、生まれながらに障害を抱える胎児性患者たちが、いかにして自らの「生きがい」を獲得し、生きてきたかをつぶさにたどる貴重なドキュメントであると紹介されています。
書評の中で中島教授は、患者たちが金銭的補償にとどまらず働くことや社会とのつながりを通じて自己の生の尊厳を見出していく過程に着目しています。有名歌手によるコンサートの自主運営の成功を手始めに、月例会を重ねる中で生まれた共同作業所「ほっとはうす」の設立や各地の学校へ水俣病の経験を「伝える活動」など、20年以上にわたる患者たちの主体的な歩みが本書には記録されており、これらの活動に目を向け、胎児性患者の声に耳を傾けることで「次の時代の希望が開かれる」と締めくくっています。
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教員紹介:野澤淳史