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環境への取り組み

東京経済大学は、いにしえの多摩川が形づくった「国分寺崖線」をキャンパス内に有する大学として、地域の人々の生活を育んできた「武蔵野の森」の保全、そして多様な動植物をたたえる自然との共生の重要性を認識し、持続可能な社会の構築に貢献していくことが重要な使命であると考えています。

キャンパスに息づく豊かな「東経の森」

キャンパス内にこんこんと湧き出る湧水

キャンパスを彩る崖線緑地

国分寺キャンパスは、国分寺崖線を南北に挟む台地上に位置し、北側の武蔵野面上に校舎などの建物を配置している部分と、崖線斜面及び崖線下の立川面上にある「東経の森」に大きく分けられます。
崖線北側の部分は、学生・教職員が活動する主なエリアです。ここでは樹木は植栽されており、正門から続くソメイヨシノの桜並木、葵陵会館前のケヤキ、1号館と2号館の間のイチョウ並木などが人々の目を楽しませています。また、シラカシ、ヒマラヤスギ、アカマツ、ヒノキ、などの常緑樹・針葉樹が外周部を囲んでいます。「東経の森」には、かつての「武蔵野の森」の雑木林を構成する中心的樹種であるケヤキ、コナラ、クヌギ、ミズキなどの落葉広葉樹林が多く見られます。さらに、崖線の帯水層から湧出する地下水によって作られた「新次郎池」があり、その周囲は高木のスギ、シラカシ、ケヤキなどの針広混交林が囲んで涼しい日陰地帯となっており、水辺を好む植物の群落があります。
「東経の森」は、大学と地域を結ぶ場として、大学の開校時(日曜祝日除く)には市民の方々も立ち入って自然観察をしていただくことができます。
キャンパスの豊かな緑を守るため、様々な活動を継続して行っています。

「東経の森」マップ



  • 森の回廊
    斜面樹林をくぐり抜ける 「森の回廊」は、階段幅が広く、手すりもついて、森のデッキへより安全にアクセスできるようになりました。

  • 展望パーゴラ、森のデッキ
    パーゴラがある展望ゾーンです。新次郎池および池周りの緑を眺望できるデッキには小規模のゼミや交流会もできる円状のベンチや電源コンセントもあります。

  • 新次郎池
    水辺の憩いの場(親水空間) として整備しました。池周りのウッドデッキは東経大のシンボル「葵」の葉形を意識したもので、周辺にはフタバアオイを移植しました。
    大学と地域を結ぶ「縁結び」のゾーンとしても活かしていきます。

  • 森のリビング
    既存木を活かした芝草と杭木舗装で構成された広場空間です。新次郎池を眺めるテラスデッキを新設しました。

  • 向井坂
    向井武文名誉教授(故人)ご遺族からのご寄付により整備し、向井坂と命名しました。道幅を広くし歩きやすい坂道になりました。

  • 森のみち
    既設階段を改修し、一部に手すりも設置しました。また、夜間も安全に歩けるように足元灯を配置しました。

キャンパスの緑の保全活動

○中期計画に基づく樹木剪定の実施

国分寺キャンパス内には、約1000 本の 樹木 が生育しています。多くの人が集うキャンパスで 、 美しい緑の環境を、落枝等の 事故や周辺に迷惑を及ぼすことなく維持するためには、定期的な剪定により樹木の健全性を確保しながら 樹形を整えておく 必要があります。樹木剪定 についての 中期 計画を作成しこれに基づき毎年の剪定を実施し、キャンパスの緑の環境を維持しています。


○「東経の森」の再生整備

2012年に始動した「森と水プロジェクト」では、かつての「武蔵野の森」の風景を意識して適切に二次林を管理することを前提に、樹勢のない樹木の間伐と萌芽更新、外来種の駆除、クマザサなどの繁茂から林床を守るための管理作業などの活動を進めてきました。定期的な森の管理作業には、学生や教職員のほか、地域住民の方々にも多数参加していただきました。その後、コロナ禍の間、活動を休止したことの影響もあり、下草の繁茂による森の暗化や高木の巨木・老木化が進み、また近年のカシノナガキクイムシ被害により多くの大木が枯損してしまい、森の若返り・再生に向けた整備が必要な状況になりました。
2024年度よりこの再生整備に本格着手し、森全体にわたり下草刈り、ササ刈りと中高木の間伐を行い、林床に太陽の光が届き若木が生育できる環境が生まれました。今後は、2024年度に作ったポット苗を場所を選定して植え付けを行うなど幼木・若木の育成を開始し、下草刈り等の管理作業を定期的・継続的に行いながら、森の更新(若返り)を実現させていきたいと考えています。