第3次中期計画 TKU Vision 2030
ひらかれた学びで、
社会を動かす
社会や産業のあり方が大きく変化する中
大学に求められる役割も変わり続けています
東京経済大学は、創立以来「実学」を軸に
社会に貢献できる人材を育ててきました
その歩みを礎に、これからの課題を見据え
新たな中期計画を策定しました
実践的な学びと多様な連携を通じて 社会で活躍できる人材を育成する そして 「学びの価値」を社会へとひらいていく
これまでの成果と実績を礎に、
次なるビジョンへと進みます。
TKU Vision 2030
新たな学位
プログラム設置
教員組織の
質的・量的拡充
学生の自律的
学習環境の整備
教育プログラムの
深化と充実
AI・データ教育の
基盤確立
現代的なニーズに応える
教育プログラムの展開
高大連携の
質的向上と
強化校の拡大
地域連携の
多様化と高度化
大学連携
生涯学習
リカレント教育の
強化・拡大
研究成果の
社会還元と
研究推進支援
体制の整備
連携推進体制を
統括する
専門部署の設置
教育研究の社会への還元
社会連携の推進
Action Plans 6つの戦略
第3次中期計画(2026年度~2030年度)の策定にあたって
第3次中期計画(2026年度~2030年度)は、「第3次中期計画策定基本方針」(2025年6月12日理事会承認)に基づき策定いたしました。この基本方針では、本学の「理念」「目 的」「教育目標」をさらに深化させ、2030年以降の18歳人口急減期に備え、受験生に選ばれ、社会から必要とされる魅力と価値を有する大学であり続けるための着実かつ戦略的な取り組みを一層強化することの重要性を確認しました。
この基本方針に基づき、各種会議体での幅広い意見集約と綿密な検討を行い、第2次中期計画期間における本学の取り組みとその成果、近年の志願者動向、さらに本学の「理念」「目的」「教育目標」に照らして今後さらに強化すべき取り組みを明確化しました。
また、2025年7月には、「18歳人口減少を見据えた将来構想検討委員会」から18歳人口減少の本学への影響分析とそれに対する短期的・中期的戦略及び教学改革を継続的かつ着実に実行するための組織体制のあり方等について重要な提言がなされました。
これらのプロセスを経て、第3次中期計画の中心的課題を"18歳人口減少期においても「選ばれる大学」としてあり続けるための基盤整備を行う5年間"と位置づけ、以下のビジョンと重点目標を策定いたしました。
第3次中期計画
TKUビジョン2030 ーひらかれた学びで、社会を動かすー
本学は、創立時より「国際社会で活躍できる商業人の育成」を教育目標に掲げ、社会科学をベースとした「実学」を身につける人材育成を一貫して行ってまいりました。また、本学の「目的」には「1.進取の精神、2.実学と外国語の重視、3.総合的判断力を持ち、責任と信用を重んじる人材の育成、4.社会の知的センターとしての貢献、5.開かれた大学、学生とともにある大学」の5項目を掲げ、理念の具現化を図ってきました。
これらの伝統と前述の第2次中期計画の実績を踏まえ、第3次中期計画では、現代社会の急速な変化や今後予測される人口減少等の構造的変化を直視し、本学が引き続き社会に有為な人材を輩出するためのビジョンを「TKUビジョン2030 ひらかれた学びで、社会を動かす」とします。社会の変化や学生のニーズに対応した先進的な教育プログラムを提供し、PBL(Project Based Learning)や実務家教員を活用した実践的な学びや多様な連携による 学習機会を通じて、教育研究活動の社会還元と社会で真に活躍できる人材育成を推進し、本学の社会的存在意義を一層高めることを目標とします。
このビジョンのもと、本学が125年の歴史を通じて築き上げてきた特徴と強みをさらに発展させ、多様な学外連携活動を推進し、教育研究の質を高め、社会的評価を向上させる取り組みを展開し、本学の創立以来の教育目標の現代的実現を目指します。
重点目標1「現代的なニーズに応える教育プログラムの展開」
「社会科学の総合大学」としての本学の特徴である社会科学系4学部と教養教育を担う全学共通教育センターの強みを最大限に活かし、社会的ニーズに対応した魅力ある学位プログラムの設置を検討します。その際、既存学部の入学定員(編入学定員含む)の最適化と任期制教員のさらなる効果的活用を検討し、少人数教育と実務家教員による実践的教育の一層の充実を図り、本学の建学以来の伝統である「実学教育」を現代的に深化させます。また、国の高等教育政策(改革総合支援事業等)を視野に入れ、社会的要請に応える学修者本位の教学改革を推進します。
新たな学位プログラム設置
学長のリーダーシップのもと、新たな学位プログラム設置を検討する専門委員会を設置し、2029年度開設に向けた具体的検討を進めます。
教育組織の質的・量的拡充
新たな学位プログラムや既存の各学部及び全学共通教育センターの教育をより充実させるために必要な戦略的人事計画を策定し、教員組織の質的・量的拡充を図ります。また、基幹教員制度への対応と計画に基づいた教員採用を実施します。
学生の自立的学習環境の整備
学修成果の可視化と教学マネジメントの実質化をさらに高度化し、学生の主体的・自律的学習を促進する環境整備を体系的に推進します。
教育プログラムの深化と充実
全学及び各学部等の教学改革を機動的かつ継続的に進めるための会議体のあり方を検討し、この会議体における議論を通して、それぞれの特色ある教育プログラムをさらに充実させ、学生の知的探求心を高めるとともに実践的能力の向上を図ります。
AI・データ教育の基盤確立
データサイエンス及び生成 AIに関する教育を全学的な共通基盤として確立します。また、社会科学を中心とする本学の特性を活かした文理横断・融合教育のあり方を検討し、社会の 急速な変化に対応できる創造的人材育成を実現します。
重点目標2「教育研究の社会への還元と社会連携の推進」
本学の「目的」に掲げる「社会の知的センターとしての貢献」「開かれた大学、学生とともにある大学」の理念をより高いレベルで実現する取り組みを展開します。本学の多様な教育研究成果を社会に広く発信・還元し、様々な連携パートナーとの対話を通じた持続的・互恵的関係構築を目指した取り組みを推進します。現在実施している高大連携、地域連携、他大学との連携をさらに発展させるとともに、本学の特徴を生かした生涯学習及びリカレント教育について検討を行い、産業界、自治体等との多面的連携活動を強化します。
高大連携の質的向上と強化拡大
高大連携教育の質的向上と高大連携強化校の拡大を図ります。
地域連携の多様化と高度化
地域連携の多様化・高度化を推進し、学生の主体的活動を通じた実践的社会貢献の機会を創出します。
大学連携・生涯学習・リカレント教育の強化
本学の特徴と強みを活かした大学間連携、生涯学習及びリカレント教育の強化・拡大を図ります。
研究成果の社会還元と研究推進支援体制の整備
研究成果の社会還元を促進するための体系的な研究推進支援体制の整備を進めます。
連携推進体制を統括する専門部署の設置
連携推進を統括する専門部署を設置し、全学的な連携推進体制を構築します。
教学
変化する社会に応える、教育と学びの進化
- 社会構造や情報技術の急速な変化に対応した教育及び学習環境の整備を推進します。
- 第2次中期計画で掲げた「多文化共生力の育成」について、これまでの成果と課題を踏まえ、より高度で体系的な取り組みを展開します。
- 大学院における実践的な能力を備えた高度専門的人材育成のための制度整備を行います。
- 教員の研究成果等の公開(オープンアクセス化)を戦略的に推進するとともに、図書館における電子資料およびデータベースの体系的充実を進めます。
学生支援
学びからその先へ、成長を支える環境づくり
- 多様な背景をもつすべての学生が公平な機会を得て、安心して健康的かつ充実した大学生活を送り、それぞれの目標に向かって自主的かつ主体的に取り組むことを可能にする経済的支援制度、相談体制、活動環境、施設設備の一層の充実を図ります。
- 学内外における多様な交流や活動機会を通じて、協働性、創造性、社会的責任感等の資質を育み、学生の全人的成長を促進する支援を強化します。
- 卒業及び修了後の職業・進路選択に関する正課内外での総合的支援をさらに強化、高度化し、「就職に強い東経大」の社会的評価を一層高める取り組みを展開します。
施設
学びと安心を支える、キャンパスの進化
- 中長期計画に基づき国分寺キャンパス第2期整備事業を着実に実施します。2026年9月の葵テラスEAST(食堂、音楽練習室、ラーニングコモンズ)竣工後、葵テラスWEST(小ホール、売店、部室)の建設に着工(2028年6月竣工予定)し、その後、学生厚生会館の計画的改修を実施します。
- 2030年以降の国分寺キャンパスの総合的整備及び武蔵村山キャンパスの戦略的活用と施設整備に関する中長期計画の策定を開始します。
- キャンパス内の緑被率の維持・向上や二酸化炭素排出量の計画的削減等、環境保全に積極的に取り組み、利用者の安全を最優先した施設設備の整備を推進します。
- 地域の防災拠点としての社会的役割を果たすとともに、利用者の安心と安全を確保するための先進的な防災・防犯体制の構築に取り組みます。
入試・広報
選ばれる大学へ、入試と広報の進化
- 全学的に統一されたブランド戦略を策定し、多様なメディアと媒体を効果的に組み合わせた戦略的な広報活動を展開します。
- 本学WEBサイトの抜本的リニューアルとSNSの戦略的活用により、学生及び教員の多彩な活動を学外(特に受験生)へ訴求力高く発信する情報戦略を実施します。
- 対面広報の質的充実を図る中長期計画を策定し、その着実な遂行により本学の志願者層の量的・質的拡充を実現します。
- 高校教育や社会のニーズの変化を先取りした入試制度の革新を推進し、本学で学ぶ意欲と能力を備えた多様な学生の安定的確保に努めます。
大学運営・人事・組織
変化に応える、大学運営と組織の強化
- 教育研究機関としての社会的信頼と評価を高めるための内部質保証システムを一層強化 するとともに、コンプライアンスの徹底、人権の尊重、SDGs宣言の理念に基づいた大学運営を前向きに進めます。
- 教職協働による創造的大学運営を推進し、本学が目指す教学体制にふさわしい教職員組織のあり方及び戦略的人材育成について検討を行い、人事制度及び組織体制の最適化を目指します。
- 大学運営全般におけるICT技術及びAIの戦略的活用を含めた業務プロセス改革と高度な情報セキュリティ体制の構築に組織的に取り組みを前進させます。
- 2030年に迎える創立130周年を契機とした記念事業を展開させてます。
財務
未来を支える、強固な財務基盤へ
- 中長期財務計画を策定し、大学の持続的発展を支える健全かつ戦略的な財政運営を実現します。
- 収入構造の多様化・安定化に積極的に取り組み、寄付金、補助金、資金運用収入を戦略的に拡大する体系的施策を展開します。
今後5年間の財務状況の見通しは以下のとおりです。2029年度以降、基本金組入額合計は国分寺キャンパス第 2期整備前と同水準に戻る見込みです。2030年度末の翌年度繰越収支差額は約40億円の支出超過となりますが、これは国分寺キャンパス第2期整備事業に係る費用を自己資金で賄うことによる一時的な支出超過と見ており、2031年度以降は収支均衡に向けて改善する見通しです。(表2「事業活動収支」参照)
表2「事業活動収支」
単位:百万円
| 年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 | 2030年度 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 教育活動収支 | 学生生徒納付金 | 7,416 | 7,331 | 7,336 | 7,274 | 7,263 |
| 手数料 | 250 | 250 | 250 | 250 | 250 | |
| 寄付金 | 35 | 35 | 35 | 35 | 35 | |
| 経常費等補助金 | 1,350 | 1,350 | 1,350 | 1,350 | 1,350 | |
| その他 | 330 | 277 | 261 | 333 | 437 | |
| 収入計 | 9,381 | 9,243 | 9,232 | 9,242 | 9,335 | |
| 人件費 | 4,592 | 4,533 | 4,558 | 4,651 | 4,755 | |
| 教育研究経費 | 4,579 | 4,395 | 4,304 | 4,073 | 3,981 | |
| 管理経費 | 530 | 515 | 513 | 511 | 508 | |
| 支出計 | 9,701 | 9,443 | 9,375 | 9,235 | 9,244 | |
| 収支差額 | △ 320 | △ 200 | △ 143 | 7 | 91 | |
| 教育活動外収支 | 収入計 | 312 | 360 | 360 | 360 | 360 |
| 支出計 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
| 収支差額 | 312 | 360 | 360 | 360 | 360 | |
| 経常収支差額 | △ 8 | 160 | 217 | 367 | 451 | |
| 特別収支 | 収入計 | 380 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 支出計 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | |
| 収支差額 | 375 | △ 5 | △ 5 | △ 5 | △ 5 | |
| 予備費 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | |
| 基本金組入前当年度収支差額 | 357 | 145 | 202 | 352 | 436 | |
| 基本金組入額合計 | △ 965 | △ 1,213 | △ 1,485 | △ 424 | △ 549 | |
| 当年度収支差額 | △ 608 | △ 1,068 | △ 1,283 | △ 72 | △ 113 | |
| 翌年度繰越収支差額 | △ 1,633 | △ 2,701 | △ 3,983 | △ 4,055 | △ 4,168 | |
| (参考) | ||||||
| 事業活動収入計 | 10,073 | 9,603 | 9,592 | 9,602 | 9,695 | |
| 事業活動支出計 | 9,716 | 9,458 | 9,390 | 9,250 | 9,259 | |
上記表2の「事業活動収支」は、2025年9月時点における試算をもとに2026年2月に国分寺キャンパス第2期整備事業に係る費用等を見直し調整したものであり、以下を前提条件として積算しています。
- 学生数は、2025年5月現在の在籍者数をもとに積算。ただし、新入生は入学定員をもとに積算し、在学生については休学者及び退学者を見込んでいる。
- 学生生徒納付金は、2025年度入学者からの授業料改定(学部5万円増額・大学院1万4千円減額)、教育充実費改定(大学院1万6千円減額)分のみを反映し、これ以降の学費改定は見込んでいない。
- 手数料(検定料等)は、過去3年間の平均額を積算
- その他は、付随事業収入及び雑収入を積算
- 人件費は、2025年度における教職員数をもとに積算
- 施設・設備関連支出及び基本金組入計画は、「中期施設改修計画」「中期設備計画」をもとに積算
- 国分寺キャンパス第2期整備事業は2028年度まで実施予定であり、経費及び基本金組入額を積算(キャンパス整備総額85億円で試算)
- キャンパス整備に係る借入金は見込んでいない
- 第2号基本金組入計画は、2029年度より次期建設計画として毎年度3億円の組入れを計上
- 第3号基本金組入計画は見込んでいない