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Q: 社会で働く際の
ルールやマナー。
学生のうちから
知っておくべき
理由とは?

経営学部
関口和代教授

東経大教員QUIZ

 
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A:労働基準法や社会保険制度などの
「ワークルール」を学ぶことは、
就活やアルバイトの際に役立つほか、
企業の意識改革にもつながっていきます。

「ブラックバイト」「ブラック企業」「過労死」などの報道を目にしたり、話を聞いたりしたことがある人は少なくないでしょう。こうした心身をすり減らすような働き方を防ぐためには、企業などの使用者側が変わるのを待つだけでなく、労働者の側も変わっていかなければなりません。

そこで近年は、労働基準法や社会保険制度をはじめ、働く際に知っておくべきルールやマナーなどの「ワークルール」を、大学や中学・高校で学ぶ動きが広がりつつあります。実践的なワークルール教育は、アルバイトや就職活動の際に役立ちますし、「労働力を使い捨てにするような企業では働かない、製品・サービスは利用しない」と社会の意識が変われば、そうした企業は次第に淘汰されていくことでしょう。

働き方をめぐる意識の変化は、「人材の多様化」とも深い関わりがあります。企業活動のグローバル化や労働力人口の減少によって、日本の企業は、性別・年齢・国籍など多様な人材が集う組織へと変わり始めました。すると、「日本人の成年男性」を前提とした従来のシステムが実態と合致しなくなってきたり、「このやり方はおかしいのでは」と異を唱えたりする人が出てくるように。多様な価値観を持った人が混ざり合って働くことは、企業の持続可能な成長やイノベーションを実現していく上でも意義のあることなのです。

私のゼミの研究テーマ「人的資源管理論」は、経営資源のひとつである人材をいかにマネジメントするかを学ぶ学問です。管理職や人事部の人以外には関係ないと思われるかもしれませんが、実はリーダーシップやマネジメントというのは、その受け手側のあり方も重要な要素です。また、会社のみならず、家庭や地域といった組織で協働しともに生きていくうえでも、とても有用な学びだと思っています。