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Special Interview 03

網野 冴花

  • コミュニケーション学部 コミュニケーション学科 卒業

 

フィリピンで体験したことが キャリア選択にも活かされました

── フィリピンの貧困問題に関心があるそうですね。
1年生のとき、「英語力を伸ばせたら」という軽い気持ちで、コミュニケーション学部のプログラムを利用してフィリピンでの語学研修に参加しました。語学研修はとても楽しかったのですが、週末にスラム街に立ち寄った際、裸足で物売りをする子どもたちの姿を目の当たりにし、貧困の実態に衝撃を受けました。

帰国後もフィリピンのことは気にかかっていましたが、自分に何ができるのか迷っていました。そんな時、ゼミの指導教授である中村忠司先生が紹介してくださったのが、フィリピンの企業が主催している「貧困問題を考えるツアー」です。2年生の3月、思い切って一人で参加してみることにしました。このときはシャワーもトイレもない過酷な環境でしたが、早く帰りたいとは不思議と思いませんでした。そして1週間の滞在中、現地の人と一緒に食事をしたり遊んだりするうちに、彼らは自分たちの生活をただ「貧しい」「苦しい」とばかり感じているわけではないことに気付かされました。私たちが勝手に「可哀想な存在」と捉えて支援やボランティア活動をするのは、そもそも出発点が違っていたんだなと、考え方が大きく変わりました。

── 卒業論文も、貧困問題がテーマだそうですね。
観光学が専門の中村先生のゼミで、「貧困層のストリートチルドレンに対する支援のあり方」をテーマに卒論を書いています。フィリピンで実際に見聞きしたことをもとに、貧困地区で生きる子どもたちが安心して生活できる場を提供し、さらに教育や労働の概念を知ってもらうための支援のあり方を考えています。文献や先行研究にあたるだけではなく、実地調査が活きるような卒論に仕上げたいと思っています。

── 東経大で成長したと思うのは、どんなところですか。
自分の興味があることに、臆せず積極的に挑戦するようになりました。フィリピンでのツアーに参加するのも最初は不安でしたが、思い切って飛び込んだことで、新しい世界や人と出会うことができました。また3年生の3月には、英語力に不安を抱えながらも、カナダのオンライン就業体験に参加。その後の就職活動にもプラスになりました。まず一歩を踏み出してみることに意味があるんだなと、実感しています。