総合教育演習
李 杏理 専任講師ゼミ
#近現代史 #民衆史 #総力戦 #プロパガンダ
「戦争を知らない世代」と言われる私たちですが、戦争とは一体どのようなものだったのでしょうか。歴史学の成果をふまえて、戦争がいかに民衆を巻き込み、命を奪い、心身を動員してきたかを探るゼミナールです。とりわけアジア太平洋戦争と朝鮮戦争をテーマに、これまで書かれてきた歴史文献や小説を紐解いていきます。
近代以降の戦争は、民間人の犠牲者を多く出し、銃後という戦場にいない市民をも巻き込んでいきました。「民衆」と一口に言っても、そのなかにはジェンダー、民族/ 人種、階級/ 階層、障害といった違いが存在します。たとえば、男性が戦地に駆り出されている間、後方で女性たちが砲弾を作ったり車掌になったり…。これらの違いやそれぞれの関係を踏まえて、東アジアの現在につながる歴史を考えます。
また、当時の時代を反映した日韓の大衆音楽や映画をとっかかりに、人びとの精神や社会状況を考察します。戦闘行為だけが戦争なのではなく、文化・言論への統制や国家的な宣伝も欠かせないものとしてありました。近現代史に関わって気になる作品の時代背景を探究し、その成果を報告し合いします。
朝鮮近現代史/日本現代史/朝鮮文化史
人権論