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【アーカイブ配信:2月末日まで】学術フォーラム 現代文化と人文主義(ヒューマニズム)の未来を問う ~徐京植氏の批評活動を手がかりに~

東京経済大学ではこのたび、徐京植全学共通教育センター教授で前図書館長の長年の批評活動を主題とする国際学術フォーラムを開催しました。

徐京植教授は、40年余りにわたり多くの著作や発言を通じて、現代を代表する知識人として活躍してきました。その批評活動は、在日コリアンが負った歴史的文脈をふまえ、「ディアスポラ(離散民)」の観点から、文学・美術・音楽等の諸芸術を論じて独自の視点を確立しています。また幾多の政治・社会批判を通じて、現代日本のナショナリズムや排外主義に警鐘を鳴らし、国境を越えた新たな普遍性を追求してきました。そのような関心は、さらに教育の面でも発揮され、本学において長年、人文主義の現代的意義や教養の意義について説いてきました。

このような徐京植教授の発言は、日本のみならず、韓国でも多数の読者に迎えられ、支持されています。ですがその幅広い活躍のために、その全体像をめぐる検討はこれまでありませんでした。そこで今回、その長年にわたる幅広い批評活動の意義を明らかにしたいと考え、学術フォーラムを企画しました。

フォーラム当日は、日本において徐教授と長く議論を交わされてきた方々や、韓国において徐教授の文学・美術批評の各方面での活躍を知る方々から、ご報告をいただきました。そこに徐京植教授自身の応答を得て、さらに本学教員を交えたパネルディスカッションで、より総合的な議論へと展開しました。(詳しくは、以下の「当日の内容」をご覧ください)

《当日の内容》

収録日:2021年1月23日(土)午後

開会の挨拶(実行委員長:戸邉秀明全学共通教育センター教授、東京経済大学)

第1部

報告1 鵜飼 哲さん(うかい・さとし、元一橋大学)「〈在日〉を考えることと生きること」

報告2 高橋哲哉さん(たかはし・てつや、東京大学)「責任について、問い続ける:四半世紀の対話から」

第2部

報告3 権 晟 右さん(クォン・ソンウ、淑明女子大学校)「徐京植の著作を通じて見た韓国社会、文学、その影響と刺激」

報告4 崔 在 爀さん(チェ・ジェヒョク、美術史家・編集者)「越境する美術批評:美術史家・翻訳者として徐京植を読む」

応答 徐 京 植全学共通教育センター教授(ソ・キョンシク、東京経済大学)

パネルディスカッション

発言1 本橋哲也コミュニケーション学部教授(もとはし・てつや、東京経済大学)

発言2 澁谷知美全学共通教育センター准教授(しぶや・ともみ、東京経済大学)

発言3 李 杏 理非常勤講師(リ・ヘンリ、東京経済大学等)

討論

閉会の挨拶(以上、総合司会:早尾貴紀全学共通教育センター准教授、東京経済大学)

このフォーラムは、本来、徐京植教授が2021年3月末をもって本学を定年退職されるのを機に、1月23日に本学の進一層ホールを会場に開催する予定で準備を進めて参りました。しかしながら、この間のコロナウイルス感染拡大、さらに緊急事態宣言の再発出を受けて、今回は登壇者に限定したオンライン開催といたしました。そこで、関心のあるみなさまにご覧いただくため、収録動画を、期間を限定して公開することといたしました。以下のURLから、YouTube配信した画像をご覧ください。

https://youtu.be/51II8V724uQ

公開期間:2021年2月末日まで

また4名のご報告については、第1部についてはレジュメ、第2部については報告原稿(日本語訳)をご用意いただきました。ご視聴の際には、これらをダウンロードして併せてご参照ください。特に第2部は韓国語による報告で、逐次通訳や翻訳字幕はありません。そこで、この日本語訳の全文をお手元に置いてお読みください。なお、これらにつきましては、あくまで今回のシンポジウム限りの利用とし、他の目的での利用・引用はお控えください。

文:実行委員長 戸邉秀明全学共通教育センター教授

レジュメ・報告原稿(PDF)