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【11/12朝日新聞夕刊】コミュニケーション学部 松永智子准教授のコラム掲載 ~紙から読み解く「手渡す」文化

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東京経済大学コミュニケーション学部でコミュニケーション史や教育社会学を研究する松永智子准教授が、近現代メディア研究の視点から新聞の「紙」の物質性が持つ文化や歴史的な意味について寄稿したコラム記事が、11月12日(水)付の朝日新聞夕刊「にじいろの議」に掲載されました。

「にじいろの議」は朝日新聞が連載している記事で、多様な地平を切りひらく気鋭の寄稿を、原則月1回掲載しているということです。

記事によりますと、松永准教授は、かつて韓国の地下鉄で見た、座席や荷棚に置き去りにされた新聞を次の乗客が堂々と読んでている光景に、現地の学生が「次の人に手渡していくんだよ」と、教えてくれたことについて、見知らぬ他者への想像力や、新聞が紙であるがゆえに生まれた「回覧・循環」の文化であったと指摘。現在はスマートフォンに置き換わり、この文化が消滅しつつあることに着目しているということです。

また、第47回サントリー学芸賞を受賞した松永准教授の著書『米原昶(よねはらいたる)の革命』の内容についても触れられています。本書では、共産主義運動に傾倒した政治家・米原昶のメディア活動を紙の「物質性」から考察し、機関紙『赤旗』の配送係の仕事は「紙を配る共同体」を作り、人間が紙を手渡すプロセスで成り立つものであったとして、紙の頒布ネットワークは、分担と協働の組織を生み、配るついでに発生する雑談など、紙の移動にかかる時間的・空間的な「無駄」が政治活動としての意味を持ったと分析。「紙の物質性というハード面(形式)を追うことで見えてくるのは、ソフト面(内容)に注目しがちだった新聞史とは異なる光景や、論点である」と述べていることなどが紹介されています。


教員紹介:松永 智子(マツナガ トモコ)

関連ニュース:【快挙・大学初!】コミュニケーション学部 松永智子准教授の著書『米原昶の革命』が権威あるサントリー学芸賞を受賞

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