40年近く市民の皆様に親しまれてきました「市民大学講座」も、昨年度は新型コロナ感染症対策のため開催中止となりました。今年は対面方式による開催を目指して、開始時期の変更や開講回数の減少などを行う企画作りをしてまいりましたところ、8月に入っても変異株の流行による感染状況の拡大が衰えを見せないことから、オンライン(動画配信)方式による開催に変更することに致しました。このような事情によりますので、例年より「縮小開催」となりますがお許しください。また対面講義を楽しみにされていた皆様にあっては、大変申し訳なく思いますが、よろしくご理解をお願い申し上げます。
ところで、私たちが新型コロナへの対応に懸命になっている中、バイデン政権の誕生、香港での言論抑圧、ミャンマーのクーデター、そして無観客のオリンピック実施など、政治、経済、文化のあらゆる面で絶えず変化が生まれています。国際政治では米中の対立が新しい局面となり、国内政治では分断に悩む国が多くなって権威主義的な政府が世界各地に誕生しています。このような時代にあってこそ、わたしたちは、現代社会を客観的に理解し、地域社会が安全で思いやりにあふれる生活の場としていかなければなりません。そのために必要なことは、多元的な文化の理解にもとづき、マイノリティや異文化を排除するようなポピュリズムの台頭を許さない寛容な社会の実現ではないでしょうか。
国分寺市と東京経済大学が共催する「市民大学講座」は、40年近くにわたり、一貫して私たちの身近な場所から、日本全体、そして世界全体までをも視座に収めつつ、現在、過去、未来を市民の皆様と一緒に考える場をご提供してまいりました。今年度の「市民大学講座」においても、激動の時代を柔軟に乗り越え、多様性を認め合う寛容に満ちた未来の社会を目指すための「知恵」を皆様とともに考え、地域の豊かな発展のために貢献できる講座にしたいと思います。あらためて皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
※2021年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、全4回、オンライン(オンデマンド)配信となります。
日 程 | 講 師 | 講義内容 | 会 場 |
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【第1回】 10月23日(土) |
田島 博和 東京経済大学 経営学部教授 |
東南アジアに見る多文化共生〜違いの向こうにある「何か」〜 | オンライン 配信期間 ~11/5(金)午後3時 |
【第2回】 11月6日(土) |
久川 伸子 東京経済大学 全学共通教育センター准教授 |
日本語教育から見た日本語の諸相 | オンライン 配信期間 ~11/19(金)午後3時 |
【第3回】 11月27日(土) |
松永 智子 東京経済大学 コミュニケーション学部准教授 |
昭和50年代論_メディア文化にみる「終わらない戦後」の始まり | オンライン 配信期間 ~12/10(金)午後3時 |
【第4回】 12月4日(土) |
李 蓮花 東京経済大学 経済学部准教授 |
東アジアの少子高齢化と人口減少 | オンライン 配信期間 ~12/17(金)午後3時 |
10月23日(土)~12月4日(土) 全4回 午後1時30分~3時30分(予定)