経済学部
浜野 忠司 教授ゼミ
#ミクロ経済学 #社会的選択理論 #論理的思考 #選挙
演習などグループでの活動を円滑に進めるためには,代表者を決めると効率的な場合が多い。ではその代表者の選出にはどのような方法があるでしょうか。例えば、演習であれば、担当教員の鶴の一声で代表者を選ぶという方法があります。いわば“独裁制”です。それに対して、民主主義的な手続きに沿って、グループのメンバーが投票によって選ぶことも考えられます。各メンバーが1票を投じ、最多得票を得たものが代表者になるという“多数決”が一番お馴染みです。しかしこれ以外にも、各メンバーがすべての候補者に順位をつけて投票するという“ボルダルール”という方法もあります。また,自分が最善と考える候補者に(プラスの)票を投じるか、あるいは自分が当選を絶対阻止したい候補者にマイナス票を投じるという、“マイナス投票”というものも考えられます。
では、現在日本で採用されている“多数決”は本当に望ましい選出方法でしょうか?さまざまな選出方法や選挙制度の性質を検討し、その間の優劣について考察する「社会選択理論」を学び、“多数決”の問題点に迫ることが、この演習の目的です。ただし、その理解にはミクロ経済学やゲーム理論の知識が不可欠です。そのために、まずミクロ経済学やゲーム理論の教科書を用いて、経済学の基礎を学びます。次に、社会選択理論の教科書を輪読して、さまざまな選挙制度の問題点を検討します。それらと並行して、選挙制度に関してグループ(1人でも可)でレポートを書き、可能ならばそれを発展させて卒論に仕上げます。無論、演習形式で行われます。
ミクロ経済学
ミクロ経済学/経済数学入門