自然科学から人文科学まで広い領域の学問を学び
現実に対処し、未来を切り拓く力を養います
心理学とは、科学的な方法を用いて心の仕組みの理解をめざす学問です。人はどのように世界をとらえているか(感覚・知覚心理学)、学習意欲はどこから生まれるか(学習心理学)、人が発達する過程とは(発達心理学)、性格をどう理解するか(性格心理学)、心の不適応への援助とは(臨床心理学)など、広い範囲の基礎的な知識をお伝えします。心理学に馴染みのない学生も多いと思いますが、「勉強のやる気が出ない」「友人の相談にうまく乗れない」といった、日常生活の悩みに結びつけて、自分ごととして考えられるよう工夫しています。社会に出ると職場での人間関係の問題や組織で起こりがちな課題を抱え、心理学を学ぶ人が少なくありません。心の奥深さ、複雑さを考える入り口として、心の健康を保つために、この授業を役立てていただけたらと考えています。
「哲学」って何でしょうか? あえてひと言でいえば、立ちどまって考えてみる、ということだといえます。つまり、日ごろ当たり前に思っているさまざまなことがらについて、あらためて問い返し、それがそもそもどういうことかを考え直してみること、そのことが哲学であるといえます。だから、基本的にはどんなことでも哲学のテーマとなるのですが、この授業では特に長い間くり返し問われてきた主要なテーマ――たとえば、自由、死、人生の意味、心、私、他者、個人と社会、善/悪などをめぐる問題――について、その大枠を取り上げ、履修者が各自で考えるきっかけとなることをめざしています。そしてさらには、そのことを通じ、自分の従来の視点や考え方、また現在の社会で流布しているものの見方や価値観を批判的にとらえ、問い直すことが可能になればと思っています。
学部の専門科目の学びと並行したかたちで、自分の興味のある「教養」系の学問分野について、「教養講義科目」と教養(総合教育)科目関連の「演習系科目」をとおして深く探究し、所定の諸科目の単位(ゼミや卒業研究などを含む)を取得すれば、卒業時に「教養探求プロジェクト」の正式な修了証が(学部の卒業証書とあわせて)授与されます。なお、就職活動などでの利用を目的とする希望者には3年次2期末に「修了見込証明書」の発行も可能です。