自然科学から人文科学まで広い領域の学問を学び
現実に対処し、未来を切り拓く力を養います
世界にはおよそ7,000の言語があると言われています。これらの言語 は互いにとても異なっているように見えます。ところがよく調べてみ ると、人間の言語は抽象的な文法レベルでは互いに似通っていることが わかっています。音を聞いているだけではわかりませんが、「 樹形図 」 と呼ばれる文の構造を表す図を描くとよくわかります。 この授業ではいろいろな言語を紹介します。同時に、「樹形図」を描 きながら、人間の言語は同じ仕組みの上に成り立っていることを学び ます。日本の社会は多言語多文化の時代に入りつつあります。さまざ まな言語を話していても、結局私たちは同じ「 人間語 」を話していると 知った時、世界は少し違って見えるかもしれません。
日本最古の神話・史書である『 古事記 』を通して、さまざまな物語 に共通する構造を学ぶとともに、日本の文化構造の基盤を考える授業 です。『 古事記 』のなかでもいわゆる神代篇、イザナキ・イザナミ神話、 アマテラス・スサノヲ神話、大国主神話を、特に「 王権の物語 」という 観点から読み解きます。王がその権威を確立するために物語はどのよ うな“語られ方”をしているのか、西欧や北欧の神話などにも広く言及 し、比較・検討しながら講義を進めていきます。これにより世界と日 本の共通項を探り、同時に日本独自の文化を検討する、という比較文 化的視点を養います。グローバルな「 教養 」を身につけることがこの 講義の目標です。
学部の専門科目の学びと並行したかたちで、自分の興味のある「教養」系の学問分野について、「教養講義科目」と教養(総合教育)科目関連の「演習系科目」をとおして深く探究し、所定の諸科目の単位(ゼミや卒業研究などを含む)を取得すれば、卒業時に「教養探求プロジェクト」の正式な修了証が(学部の卒業証書とあわせて)授与されます。なお、就職活動などでの利用を目的とする希望者には3年次2期末に「修了見込証明書」の発行も可能です。