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「考え抜く実学。」の実践 その1
学長ゼミ

伝えるのは、知識ではなく心
意思ある学生であれば誰でも参加できる課外活動「学長ゼミ」。
経済学や財政学を専門とする岡本英男学長が、
今、社会が抱えている問題を、
学生と広く語り合いたいという想いで2019年4月にスタート。
不確実な時代だからこそ、社会科学の視点を学ぶべきと岡本学長は語る。
真実と真摯に向き合い、より良い世の中をつくるために必要なことを考え続けるゼミです。

大切なのは正解ではなく、対話をし、考え続けること

マイケル・サンデルの著書に代表されるような、現代社会に問題提起を行う書籍を精読し、関連する諸問題について語り合います。

「望ましい社会とは」「充実した人生とは」「理想の大学とは」「労働の尊厳と学歴社会」―――。正解がないテーマに対し、自分の考えに道筋を立てて仲間と議論することが、学びの幅と関心を大きく広げ、学生時代だけでなく卒業後のより豊かな人生につながります。

まさに「考え抜く実学。」を体現する自主ゼミです。

※自主ゼミであるため、参加することによる成績評価や単位認定はありません。

 

これまでに学長ゼミで読み合った書籍

 
  • マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう:いまを生き延びるための哲学』早川書房

  • マイケル・サンデル『それをお金で買いますか:市場主義の限界』早川書房

  • マイケル・サンデル『実力も運のうち:能力主義は正義か?』早川書房

  • デイヴィッド・ウィルソン『社会はどう進化するのか:進化生物学が拓く新しい世界観』亜紀書房

  • 大久保保昭『「歴史認識」とは何か:対立の構図を超えて』中公新書

  • 斎藤幸平『人新世の「資本論」』集英社新書

 

学長ゼミの意義と実践

岡本英男学長

うたげと孤心
私は4年間の学生生活で、一生考え続け、学び続ける姿勢を身につけてほしいと考えています。大学はそのための成長の場として、学生一人ひとりが自分の意見を持ち、主体性を育む環境作りが重要です。
詩人の大岡信さんの言葉に「うたげと孤心」という言葉があります。「うたげ」とは、様々な人と触れ合い語り合うこと、「孤心」とは一人で深く学ぶことを指しています。その両方があってこそ、自分の考えが磨かれていくのです。学長ゼミで「うたげと孤心」を繰返し、対話を通じて切磋琢磨することで知的・人間的な成長につながります。大学らしい人間的接触の場として「対話」を基礎に据え、学生とともに「考え抜く実学。」を実践しているのです。

2022年12月に「格差社会を考える」をテーマとして、学長ゼミや他ゼミの学生、本学シニア大学院の卒業生、市民が参加するオープンゼミを開催し、各自の報告を交えて遅くまで議論しました。人との接触を重視する学長ゼミは、教える者と学ぶ者の語らいにより成長を促す「ゼミの理想像」をめざし、いずれは本学在学生のみならず、卒業生や高校生、市民の皆さんも参加でき、多様な視点と立場から大いに議論できる場にしたいと考えています。

 

学長ゼミの学生が考える「実学」とは・・・

 
  • 真実を追い求めるチカラ

    有山詩織さん(経営学部3年生)

    今まで意識することのなかったテーマに触れることができ、参加するメンバーの異なった考えにとても刺激を受けます。私にとって、実学は実社会で役立つ実践知識、社会や日常の問題を解決するための学問だと考えています。問題の解決には、知識と対話が必要だと思い、常に学び考え続けることこそが重要だと考えています。

  • 考え続けることは、実学のためのモーター

    矢野新大さん(現代法学部3年)

    世の中でいわれる実学は、目の前の問題を解決するノウハウのように感じます。それに加えて重要なのは、同じことを引き起こさないため、以前の解決方法をどのように活かすのか、継続的に考え続けることです。この「考え続けること」こそ、実学を原動力にするためのモーターになると思います。

国分寺学派オープンゼミ

身近な疑問を入り口に、「考え抜く実学。」を実感する「東経大ライブ」

 
  • 大学で学ぶ意義について考える

    なぜ、いま、社会科学を学ぶべきなのか?